先週の火曜日に就学届を提出、大学へ復学しました。昨年の3月に休学届を出して早1年、留学生活はあっという間に終わった感じがします。光陰矢の如し。
ところで昨年3月20日に2年次の成績表が家に届きました。
中を開けてみると判定欄に「原級」の文字。それを見て背筋の凍る思いがしました。
「原級」、すなわち留年。文学部では語学の単位を落とすと原級となることが決まっていますが、まさか半年後にフランス留学を予定している自分がフランス語の単位を落とすとは……。
秋学期の期末試験前、父から「学科の単位は落としても仕方ないけれど、文学部はフランス語の単位を落とすと留年することになるので、くれぐれも注意するように」と口を酸っぱくするほど言われていました。
それに2週間後にはロンドン留学に出発するのに、このことをどのように父親に話せばよいのか……。
覚悟を決めて父に成績表を見せると、案の定、激怒し「大学は止めさせて、留学もさせない」と雷を落とされました。それからが大変。
改心して学業に励むこと、留年費用は自分で稼いで返済することなどを話しましたが、父は頑として私の意見などに耳は傾けてけれず、「授業料は払わないから大学を止めて、今すぐ働け」の一点張り。
数日間、いつくかの条件を提示して祖父母や母に泣きつき、父の気持ちが変わるように説得してもらい怒りを鎮めました。
人生の中でこの時ほど恐怖感を味わったことはありません。
それから現在まで父の態度は一変、私は人として信頼や信用を失うことの恐ろしさを十分に味わっています。
父の友人たちは「若い時の失敗は取り戻せるから」と父に話してくれますが一度失った信用は簡単には取り戻せない。
言葉よりも実践で信用をとり戻すしかない。私はこれからも「原級」の文字の意味を心に刻みつけながら学業に励もうと思います。
週末、原宿で開催されているパレットクラブの「早慶展(慶應と早稲田の美術サークルの合同展)を見た後、パレットクラブ應美会(OB)会長の家に遊びに行きました。
パレットクラブのOBや友人に会うのは半年ぶりです。
OBから現在のパレットクラブの状況や120周年企画の話をうかがいました。
その後、食事をしながら私のフランス留学の体験談を話したのですが、趣味の合う大々先輩との話はとても楽しい。
歳の差はあっても美術の話で心が通います。サークル活動を通して文化的な人たちと交流できるのは幸せなことです。