読書・映像鑑賞 2020年12月

決戦!関ケ原「空からスクープ 幻の巨大山城」
[2020/12/27]

19日にBSプレミアムで放送された「決戦!関ケ原 空からスクープ 幻の巨大山城」を見ました。内容は、空から関ケ原周辺の航空レーザーで地形を計測し、それを数値化して赤色立体地図化した地形から「関ケ原の戦い」を再考するというものです。今回の測量で、関ケ原の西にあった巨大な山城「玉城」の存在と小早川軍の布陣状況など様々な新発見があり、それがこれまで考えられていた「関ケ原の戦い」の通説を覆す資料となります。面白かったのは、戦国時代の研究の第一人者とされている小和田哲夫氏と城郭考古学者の千田 嘉博氏の意見の対立。文献学中心の小和田氏の意見は、先端技術を使った新発見の前では旗色が悪い。科学的な根拠が乏しい意見に文献学者の限界が表れていました。後世の人たちが人為的に書いた文献研究も先端技術を使った研究の前ではひとたまりもありません。見ていて久々に興奮を憶える番組でした。
ところで、これまで私はなぜ石田三成が佐和山城に逃げ帰れたのか、なぜ島津軍は戦場で戦わなかったのか理解できませんでした。それが今回、理解できた気がします。三成は「玉城」で指揮をしていたからこそ、東軍の追手から逃れることができた、また、戦いに参戦しない三成を見て島津軍はやる気をそがれたのでしょう。関ケ原の戦いが1日で終わったのは、軍勢の実態が東軍15万、西軍3万だった。それを考慮に入れると、関ケ原の戦いは意外とあっけなく終わったと考えられます。実際の戦闘が始まったのは小早川軍が動き出してからでしょう。先端技術を使った分析で、これからも新しい歴史的な発見がありそうです。

写真:http://sengokudama.jugem.jp/?eid=6151
https://www6.nhk.or.jp/nhkpr/post/original.html?i=26648


「歴史秘話ヒストリア 小津安二郎 日常というドラマ」
[2020/12/20]

大学時代、毎週、美術館に通っていました。美術展を見た後、近くのレストランでランチをするのが習慣となっていましたが、それがコロナ禍で大きく変わってしまいました。就職活動で美術館に行くのを止めたかというと、そうでもありません。むしろ、展覧会の鑑賞は就活の中での気分転換に最適でした。今年のブログを振り返ると、コロナ禍で美術館が閉館される3月まで、毎週、美術館に行っています。3月に美術館が閉館になってから5カ月間、私は家に閉じこもって、「オンライン就活」の日々を送りました。8月に某企業から内々定をもらい、美術館に行くことを再開したのですが、それが楽しかったかと聞かれると、そうでもありません。どこかでコロナ禍を聞いかけている自分がいて、以前のように心から美術を楽しむことができません。先週、「歴史秘話ヒストリア 小津安二郎 日常というドラマ」(NHK)を見ました。その番組内に、小津は戦争中、一切、映画のことを考えることができなかったという場面があります。生きるか死ぬかで、映画どころではなかったのでしょうね。それが、戦地で山中貞夫と再会したことで映画熱が復活します。戦争から帰った時、小津は一番、大切なものは「家族愛」であることを認識し、数々の名作を残しました。いつ見ても「東京物語」は良いですよね。番組を見ながら、「今は戦時中だな」と思い、何もない日常の大切さを感じていました。

写真:https://ameblo.jp/gitarcla/image-12623524925-14816598067.html


難波金融道・ミナミの帝王劇場版 銭の一・二
[2020/12/13]

先週のブログで「よしもと新喜劇」のことを書きましたが、今週は「難波金融道・ミナミの帝王」劇場版です。
「難波金融道・ミナミの帝王」は、原作・天王寺大、作画・郷力也のマンガで、『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社で連載されていました。映画は、マンガの実写作品で、主演の竹内力の代表作となっています。1992年に1作目が作られ、以降、60本以上の映像作品が作られています。関西では土曜日・日曜日の午後に放送されることが多く、「よしもと新喜劇」と共にお昼の定番番組いなっています。内容は、主人公の銀次郎(竹内力)が悪徳業者から債券回収をするという物語。「よしもと新喜劇」同様、定番のストーリー展開が繰り広げられます。この映画の見所は、現在でも「よしもと新喜劇」で活躍している若き日の芸人たちが出演していること。ですから、関西のお笑い文化を味わうことができます。最近、虚飾性の強い東京文化に疲れ気味なので、庶民性の強い関西文化に魅かれているのかもしれません。私自身、住んでいる町が下町なので、感覚が合うのかも。東京の文化だけではなく、地方の文化を味わえるのが日本の良さです。

写真:https://www.pinterest.jp/pin/459296861969360865/?autologin=true


吉本新喜劇
[2020/12/06]

「真田丸」を見て以来、大阪に関する番組を見るようになりました。両親が広島市出身なので、関西圏の文化に慣れているのですが、改めて大阪の文化を分析しています。今回、取り上げるのは「吉本新喜劇」。なんば花月で行われている舞台です。私が父に連れられて、初めて、なんばグランド花月に行ったのは10歳の時。その頃から今日まで、吉本新喜劇を見ているのですから年季が入っています。これまでブログに吉本新喜劇の話題をアップしたことはないのですが、300本以上、テレビで放送された舞台を見ています。ここ1カ月でも6本の舞台中継を見ました。私にとって吉本新喜劇は日常的な存在。なぜ、これほど吉本に魅かれるのか。それは私が武家の文化より商人の文化が好きだからです。江戸時代、商家を笑い飛ばすことはできても、首が飛びますから武家を笑い飛ばすことはできない。ですから、武家中心の江戸には笑いの文化が育ちませんでした。江戸にも町人はいたのですが、彼らは粋を求めた。関西の笑いは粋というより、生活に根付いた生々しいものです。江戸の笑いに比べて、関西の笑いは多様性があり、気取りがない。東京の浅草にも戦前は笑いの文化があったのですが、それも武家を気にした笑いでした。ちなみに、外国人は関東よりも関西が好きなようです。東京でも下町の浅草が人気。結局、皆、気取った文化よりも生活に根付いた文化の方が好きなのだと思います。

写真:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000118.000031348.html


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