読書・映像鑑賞 2019年12月

2050年のメディア
[2019/12/29]

メディコムの講師の勧めで、「2050年のメディア」(下山進、文藝春秋、2019年刊)を読みました。メディア関係の本というか、本を読んだのは半年ぶりです。この間、就活に勤しんでいたのですが、久々にメディア関連の本を読むと、自分がメディア・コミュニケーションを研究している学生であることを思い出します。著作者の下山進は慶應大学SFCで特別招聘教授として教鞭を取っており、本書の内容は「ヤフーなどのIТ企業が出現したことによって疲弊する紙媒体の新聞業界の未来は」といったものです。新聞業界の変化は、2005年のヤフージャパンが読売からニュース提供を受けた頃から始まり、その後、IТの普及によって新聞業界に大きな波が押し寄せてきます。本書の最初に、「新聞の切り抜きを使った授業はもうできないんです。新聞をとる家庭がもうないから、そう言われて北区で複数の読売の新聞専売店を経営する副田義隆は衝撃をうける」という文章がありますが、これが新聞業界の現状を表しているような気がします。紙媒体とデジタル、果たしてメディア業界はこの先、どのように変化していくのでしょう。就活で忙しくても、良い本は読むべきですね。

写真:https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163911175


「いだてん ~東京オリンピック噺~」、「フェイクバスターズ」
[2019/12/22]

先週の日曜日、鳴り物入りで放送されたNHK大河ドラマ「いだてん」が終了しました。「いだてん」は、「あまちゃん」や「徳川慶喜」の名プロデゥーサー訓覇 圭(くるべけい、女優石田ひかりの夫)、宮藤官九郎脚本、大人計画の総出演のドラマで、朝の連続ドラマ「あまちゃん」を見ていた人は放送開始を楽しみにしていたはずです。しかし、これが全然、面白くない。特に後半は最低視聴率が3.7%、最終話の視聴率が8.3%、平均視聴率が8.2%で6回目以降は2桁の視聴率を獲得することはできず、大河ドラマ史上最低だった「平清盛」( 2012年)と「花燃ゆ」(15年)の12.0%を下回り、過去最低となりました。いくら、視聴率を気にしない公共放送とは言え、この数字はひど過ぎる。「いだてん」が失敗した理由を考えると、①歴史観が出ていない ②大人計画の色が濃すぎる ③主演の阿部サダヲがうるさすぎるからです。 大人計画を中心としたキャストは元気な朝なら楽しいのですが、夕食時にはうるさく感じます。また、明治時代から昭和初期の歴史ドラマの感じがしないので、私も途中から見なくなりました。久しぶりに最終話を見て、「やっと終わってくれた」という妙な安堵感に包まれています。大人計画が大好きで、訓覇のファンの私としては、ちょっと残念。大河ドラマで喜劇を主軸にすると絶対にこけますね。 ちなみに19日(水)、私の師匠がNHKで統括制作した「フェイクバスターズ」という番組が放送されました。ネット上のフェイスニュースを題材にした番組ですが、今までにない内容の番組だったので新鮮で面白かったですね。さすが、師匠!

写真:https://biz-journal.jp/2019/12/post_132920.html
https://twitter.com/hashtag/%E3%83%95%E3%82%A7%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%90%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC%E3%82%BA


歴史秘話ヒストリア「特攻・ある若者の苦悩の記録 慶大生の苦悩・志・恋」
[2019/12/15]

水曜日、夜10時30分から「歴史秘話ヒストリア 特攻・ある若者の苦悩の記録 慶大生の苦悩・志・恋」を見ました。以前のブログで紹介したように私の師である都倉武之準教授がコメンテーターとして出演しています。都倉ゼミが「慶大生の特攻隊員」の家族にインタビューし、資料を借りてアーカイブの編集を始めたのが2010年からです。番組では太平世戦争の中で苦悩する慶大生、上原良司の姿、軍隊の理不尽さ、横暴さが描かれています。戦局が不利だからと言って、人間を機械のように扱う当時の軍隊は狂っていますね。戦時中は常識が通用しない時代とは言え、あまりに酷い。戦時中ほど酷くはありませんが、現在のブラック企業の体質、組織暴力の恐ろしさは当時と変わっていません。今でも体育会系の精神論がまかり通っている。番組を見ていると暗澹たる気持ちになりますが、救いは戦時中でも、上原良司が自由主義を中心とした人間らしい考え方をしていたこと。「僕は死んでも靖国神社にはいかない。天国へ行くのだ」という上原の言葉が印象的です。特攻隊で亡くなった大学生の方々のご冥福をお祈りします。

写真:https://shunsukeoyama.com/blog/oyama-blog/another-liberalist-will-depart-from-this-earth-tomorrow/


NHK「体感 首都直下地震ウイーク」
[2019/12/08]

先週の日曜日から1週間、NHKで放送された「体感 首都直下地震ウイーク」(2019年12月1日〜12月8日)を見ました。NHKが総力をあげて作った一大プロジェクト番組です。番組は「12月2日 午後4時4分にマグニチュード7.3の地震が東京で発生したら」という想定で、企画されています。本編の見所はVFX映像を用いて描いたドラマ「パラレル東京」と放送とデジタルサービス、イベント展開を交えた新企画。テレビに合わせて、スマホに地震の模擬情報が配信されるので驚きました。 番組を見て、スマホに接していると、30年以内に70%の確率で起きるとされる東京直下型地震が身近にある事を感じます。絶望感に襲われますが、このように恐ろしくてためになる番組を制作できるテレビ局はNHKだけ。凄いですね。ところで、終盤に差し掛かった「いだてん」の視聴率がNHKにとってはリアルな恐怖かもしれません。

写真:https://zenko-k.com/blog/?p=9096
https://thetv.jp/news/detail/214580/1325460/


慶應義塾学生運動史
[2019/12/01]

普通、読書やビデオ体験は他人が制作した作品を読んだり、見たりするのが普通ですが、都倉ゼミで刊行した「慶應義塾学生運動史」は、自分が執筆者側の立場となって編集に関わった冊子です。 都倉ゼミでは「1968年から1969年の慶應義塾大学」における研究をしており、毎回、当時の学生を呼んでインタビューを行い、それをアーカイブにまとめました。 その中に私が執筆した記事も掲載されています。インタビューを聞き、それを冊子にまとめて販売するという体験は初めてだったので、貴重な体験ができたと感じています。 冊子の価格は1冊1500円。数十部が売れ、長谷山塾長にも1冊買っていただきました。慶應義塾大学史の中でも、1960年代の学生運動は特筆される出来事。資料として、読み応えのある冊子だと思います。興味がある方は在庫がありますので、慶應義塾大学・都倉ゼミまでご連絡ください。 ちなみに、12月11日(水)のNHK「歴史秘話ヒストリア」に都倉先生が出演し、慶應義塾大学生の特攻隊のことについて語ります。こちらもご覧ください。

写真:https://www.jukushin.com/archives/35388


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