読書・映像鑑賞 2019年4月

映画「ロッシュフォールの恋人たち」、「踊る大紐育」
[2019/04/28]

「ロッシュフォールの恋人たち」(1967年、フランス映画)はジャック・ドミ監督が作ったミュージカル映画で、カトリーヌ・ドヌーヴとドヌーヴの実の姉であるフランソワーズ・ドルレアックを始め、ジーン・ケリー、ジョージ・チャキリス、ジャック・ペラン、ダニエル・ダリュー、ミシェル・ピコリといった仏米の豪華な出演者が登場しています。内容はフランス南西部にあるロッシュフォールで様々な人々の恋愛を描いた、音楽監督をミッシェル・ルグランが務めるミュージカル映画です。当時のフランスは色彩感覚がポップで音楽もお洒落。オースティン・パワーズが、この映画の影響を受けていることが随所に見受けられます。この映画を見るきっかけは、「メディアコミニケーション論」の小川先生が何度も、この映画の話を授業中にしているから。

連休明けに小川先生が出した課題「踊る大紐育」(1949年)に関する論文を提出しなければならないので、この映画を観ました。2本の映画を比べると「ロッシュフォールの恋人たち」が「踊る大紐育」の影響を受けて作られていることがわかります。時代が違うので作風やファッションが随分と違いますが、どちらの映画にもジーン・ケリーが出演しているも見ものです。観た後、楽しくなるミュージカル映画、お見逃しなく!

写真:http://eiga-chirashi.jp/view_item.php?titleid=4215
http://nobuyasu.cocolog-nifty.com/blog/2009/09/dvd-les-demoise.html
https://ameblo.jp/pmds90l80/entry-12323945254.html


読書「三田評論」、映画「ベニスに死す」
[2019/04/21]

『三田評論』は慶応義塾の機関紙です。塾創立40周年を迎えた1898年に教職員、学生、卒業生のコミュニケーションの必要性を感じた福澤諭吉が創刊しました。 戦中の言論統制や戦後の紙不足で休刊となった時期もありますが、120年にわたって毎月発行され続けているのは驚きです。 特集記事や対談、回顧録、各団体の活動報告などが収められており、昔の号を読むとその時代の様子がよくわかります。
メディアコムの都倉ゼミで1968年の学生運動の研究をしているので、今週は参考資料として68年前後の三田評論を読んでいました。 教授やOBの対談を読むと当時の大学が学生運動をどのようにとらえていたかわかります。毎月発行の小冊子もアーカイブになると貴重な歴史資料になります。

「ベニスに死す」(1971年)は、ルキノ・ビスコンティ監督がトーマス・マンの小説をもとに映画化した作品で、「地獄に落ちた勇者ども」、「ルードヴィヒ」と並ぶドイツ三部作です。 静養のためにベニスを訪れた老作曲家が、美しいポーランド貴族の美少年と出会う話です。映画中の音楽(マーラー交響曲第5番)も美しく、同性愛者であったビスコンティの感性が溢れた映画で、貴族的、哲学的で俗的な二丁目の同性愛とは全く違う、美の世界を描いています。
今年の夏、岡原ゼミがベニスで映像作品を作るので、その下準備のために見たのですが、これを参考にゴールデンウィーク明けまでに脚本を創作する予定です。 現在の所、老教授と女子大生の恋愛の話を書こうと考えていますが、老教授の役はもちろん岡原先生に頼もうと思っています。

写真:https://movie-tsutaya.tsite.jp/netdvd/vod/artDetail.do?ttvArtCd=100007372


映画「コクソン/哭声」、「お嬢さん」、ドキュメンタリー「ジャーナリズム・アメリカ」、「平成スクープドキュメント④⑤」
[2019/04/14]

「コクソン」(2016年、韓国・アメリカ)は、ナ・ホンジン監督がシャーマニズムやキリスト教の要素を取り入れ、徐々に追い詰められる人間の心理を描いたホラー映画です。タイトルの『哭声/コクソン』は、ナ・ホンジンの故郷「谷城」と「泣き叫ぶ」という意味の「哭声」をかけたもので、韓国で観客動員700万人の大ヒットとなりました。日本人俳優の國村隼の演技が恐ろしく秀逸です。「お嬢さん」(2016年)は、「オールド・ボーイ」を作ったパク・チャヌク監督のエロチック・サスペンス。原作はイギリス人作家サラ・ウォーターズの「荊の城」で、舞台をイギリスから統治時代の日本に変更しています。内容は簡単に言うと、詐欺師、レスビアンや趣味人が主人公の変態映画。映像が美しいので、変態性が一層増します。「コクソン」や「お嬢さま」には、悪い日本人が登場しますが、これが現在の韓国人の日本人観なのでしょうか。日本で、このような映画を作ったらクレームものです。
「ジャーナリズム アメリカ」(ナショナル・ジオグラフィク・チャンネル)は、ニュースキャスターのケイティ・クリックがアメリカ各地へ赴き、最新の社会問題についてレポートするドキュメンタリー番組。番組では「テクノロジー依存症」や「アメリカの女性」などの問題を取り上げていますが、日本も同様なのでリアルタイムで日米の社会問題を認識することができます。中でも大学内でも問題となっている「ポリティカル・コレクトネス」に関する番組は面白かったですね。これから日本でも「ポリティカル・コレクトネス」は流行しそうですが、行き過ぎた規制は表現の自由を奪うか可能性があるので、ほどほどにしなければならないでしょう。「平成スクープドキュメント⑤、⑥」も「ジャーナリズム アメリカ」同様、社会問題を取り上げた番組です。「第六集 東京超高層シティー」では、容積率が緩和され、高層化建築が出現した東京の変容について特集されています。これから東京はますます高層化シティーしそう。どうなるのでしょう。

写真:http://eiga-blog.hatenablog.com/entry/kokuson
https://eiga.com/movie/84952/
https://dch.dmkt-sp.jp/search/8.7
https://yonta64.hatenablog.com/entry/NHKSPECIAL/2019-0406-heisei6


映画「サタデーナイト・フィーバー」、「アニーホール」、「ディアー・ハンター」、「ロッキー」、「華麗なるギャツビー」「ワンス・アポン・ア・タイム・アメリカ」
[2019/04/07]

 「サタデーナイト・フィーバー」(1977年、ジョン・バダム監督、ジョン・トラボルタ主演)は、ディスコを主題を主題とした青春映画。1970年代、アメリカではディスコ文化が花開きました。1977年には本作が公開され、同年4月26日、マンハッタンに伝説のディスコ「スタジオ54」がオープンすると、ディスコ文化は一気に世界中に広がります。「スタジオ54」はマンハッタンにあるセレブ用のクラブですが、 「サタデーナイト・フィーバー」の舞台は、田舎の雰囲気の残るブルックリン。映画を見るとアメリカの格差社会も理解することができます。
「アニーホール」(1977年、ウディ・アレン監督)は、ウディ・アレンとダイアン・キートン主演のロマンチックコメディ。マーシャル・マクルーハンやポール・サイモンなど、ユダヤ人の有名人が出演しています。ウディ・アレンが俗なユダヤ的な感性で作品を製作、主演しています。 主人公の出身地はブルックリンですが、イタリア系の「サタデーナイト・フィーバー」とは全く違う、哲学をコメディにしたような作品です。
「ディアー・ハンター」(1978年、マイケル・チミノ監督、ロバート・デ・ニーロ主演)は1960年代末期のベトナム戦争に参加して昇進した若者の友情と悲劇を描いた作品。ベトナム戦争で傷ついたアメリカの様子がリアルに描かれ、重い主題なので、見た後、どっと疲れます。同時代に公開された「ロッキー」(1976年、シルベスター・スタローン主演)はアメリカ人たちに元気を与えますが、「ディア・ハンター」はアメリカ人に現実を突きつけました。それでもアメリカ映画のベスト100位以内に入っている名作。この映画を鑑賞すると時は、ロシアン・ルーレットのシーンがあるので気を強く持ってみてください。
「華麗なるギャツビー」(1974年、ジャック・クレイトン監督、F。コッポラ脚本、R・レッドフォード主演)は、F・スコット・フィッツジェラルドの小説『グレート・ギャツビー』を映画化した作品です。衣装がゴージャスなので、1974年制作のアメリカ合衆国の映画。アカデミー賞衣裳デザイン賞、編曲賞を受賞しています。主人公たちは富豪で働かず、毎日パーティーのような暮らしをしているので、生活感が感じられません。これを1980年代後半、日本人が真似たのでしょう。
「ワンス・アポン・ア・タイム・アメリカ」(1984年、セルジオ・レオーネ監督)はアメリカの禁酒法時代を舞台とした、ユダヤ系マフィアを主人公にしたギャング映画。セルジオ・レオーネ監督の遺作として有名な作品です。「華麗なるギャツビー」もそうですが、この映画を見ると、1920年代の禁酒法時代のアメリカの雰囲気がよくわかります。過去と現在の時間が交錯する構成やエンリコ・モリオーネの音楽が映画を盛り上げています。

写真:https://middle-edge.jp/articles/I0002366
https://movies.yahoo.co.jp/movie/%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%83%BB%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB/994/
https://dayslikemosaic.hateblo.jp/entry/2015/10/26/053930
https://eiga.com/movie/32595/
https://www.biccamera.com/bc/item/1389683/
https://eiga.com/movie/51207/


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