「監獄の誕生」はフランスの哲学者ミッシェル・フーコーが1975年に著した刑罰、監獄、処罰の歴史を振り返り、近代社会において学校や監獄、軍隊など、理想的な姿に人間を矯正する「監獄が誕生した」とする内容が論述された社会分析の本です。彼が「監獄の誕生」で扱った問題は、GAFAに代表される巨大プラットフォームが我々の個人情報を収集している現代にも通じますが、フーコー時代の監獄は可視化できても、SNSを利用する現代は知らず知らずのうちに個人の趣向や人間関係が収集、利用され、新しい不可視の監獄に導入されてしまいます。
AIが発達すればこうした流れはさらに加速、世界は5つくらいのマザーコンピューターによって支配されるのではないでしょうか。監視されていることの無意識化が監視側の巧みな戦術。現代の監獄は、監視や操作されていることさえ認識できない危ういものになりつつあるようです。
写真:http://mozubooks.com/?pid=20398549
http://www.keiomcc.net/faculty-blog/2014/05/post-303.html
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