ペイチェックは2003年に公開されたジョン・ウー監督のアメリカ映画です。主人公は機密保持のためにプロジェクト期間中の記憶を消されたエンジニア。
主人公は失われた記憶を取り戻すために、記憶を失う前の手掛かりをたよりに、警察や暗殺者から逃げながら捜査を続けます。
やがて、自分が開発した未来を覗くマシンがきっかけで世界が崩壊すること知り、マシンを破壊するために動きます。
記憶と未来予知、過去と未来をテーマにした作品。人工知能の発達によって、未来予測が可能になり、シカゴ警察などは犯罪を予測するシステムが導入されています。
しかし、こうした技術は「犯罪者予備軍」や「潜在的な敵」を生み出し、使い方によっては差別や争いの元になり得ると注意が喚起されています。
AIやテクノロジーは社会の発展に役立ちますが、注意して使わなければ大きな危険を伴う。技術をどう使うか、最終的には人間が判断をしなければならないと思いました。
西荻窪の「とびうおkitchen」で井口奈己監督の映画「犬猫」(2001)を見ました。井口奈己は「人のセックスを笑うな」(2008年)や「ニシノユキヒコの恋と冒険」(2014年)などの代表作がありますが、今回は井口監督のデビュー作「犬猫」のオリジナル版8mmを見ました。
8mmで撮影された映画を見るのは初めて。デジタルに比べ輪郭はぼやけますが、色に質感があるように感じました。
デジタル映像をフィルム風に加工することもできますが、どうしても不自然な感じになってしまう。フィルム映画には色や映像に特色があって、デジタルにはない面白さがあります。
上映会の後、井口監督と一緒にお酒を飲みながら話をしたのですが、上映会に参加した人たちは映画好きな人が多く、楽しい夜となりました。
映像美にこだわったからこそ、小津作品は永続的に人を魅了するのでしょう。ところで、フランス人建築家ル・コルビジェの作品と小津作品が似ていると感じるのは私だけでしょうか。
写真:https://lohaco.jp/product/L02458623/
http://espacebiblio.superstudio.co.jp/?p=415
https://mihocinema.com/hitono-warauna-34256
https://eiga.com/movie/79015/