読書・映像鑑賞 2018年2月

映画「シェフと素顔と、おいしい時間」
[2018/02/25]

帰国する時、シャルル・ドゴール空港を利用しました。その空港にまつわる映画「シェフと素顔と、おいしい時間(2002年)」を紹介します。 監督は「モンティーニュ通りのカフェ」のダニエル・トンプソン、音楽は「レオン」のエリック・セラ、主演はジャン・レノとジュリエット・ビノッシュ。 原題が「Decalage Horaire(時差ボケ)」のロマンチック・コメディです。物語はシャルル・ドゴール空港で出会ったフランス人シェフとエスティシャンの話。 フランスの飛行機はストライキなどで飛ぶ、飛ばないが頻繁に起こるのですが、そのような状況を面白おかしく描いています。 映画の中に「この国の鉄道や航空会社は機能しないが、ヴァンカンスだけは機能する」というジョークがあります。 本当にその通り、笑えます。 フランスに6か月滞在すると、諺が真実であることを実感できます。演出が巧みで、ラストシーン、音楽も良く、鑑賞後は爽やかな気分になります。 このような作品に出合うと、やっぱりフランスに行ってよかったと感じる。フランス留学の最後を飾ったのは、やはり、美味しくて、お洒落な映画でした。


日本らしい映画が見たくなったので黒澤明の「用心棒(1961年)」、「椿三十郎(1962年)」を観ました。 この2本は公開時、新しいタイプのチャンバラ映画(時代劇)として評判となり、アメリカの西部劇(「荒野の用心棒」)に大きな影響を与えました。 フランス映画のようにお洒落ではありませんが、映画全体に活力が満ちています。黄金期の日本映画ですね。

写真:https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-71-26/country_rabbit_mk/folder/1600210/56/7672656/img_0
https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-8e-23/scenario356/folder/1016366/10/33981010/img_2?1146509170
https://stat.ameba.jp/user_images/20180108/02/moveordie666/72/15/j/o0262037914107574822.jpg?caw=800
https://nanatsuweb.files.wordpress.com/2017/04/img_0.jpg?w=978


映画「レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯」、「ジャンヌ・ダルク」
[2018/02/18]

「レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯(La Vita di Leonardo Da Vinci)」は、1972年にイタリア放送協会が製作したテレビドラマ。 監督はレナート・カステラ―二、主演は「愛の嵐」などに出演しているフランス人俳優フィリップ・ルロワ。 ダ・ヴィンチの幼少期から晩年まで、彼の活動や芸術作品を絡めながら270分の物語に語に仕上げています。 1516年、ダ・ヴィンチはフランソワ1世に招かれ当て、アンボワーズにあるクロ・リュセ城で過ごしました。 その当時の様子も「レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯」に描かれています。先週末、アンボワーズに行きました。 ダ・ヴィンチの墓やクロ・リュセ城を見て、このドラマに描かれていたシーンを思い出しました。イタリア人でありながら、最後はフランスで生涯を閉じた。 ルーブル美術館にある「モナリザ」などの集客力を見ると、イタリアが大きな損失を被ったことがわかります。 偉大な芸術家の力は凄いですね。


映画「レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯」

中央の奥に見えるクロ・リュセ城

クロ・リュセ城 内部

ジュンヌ・ダルクの映画の中で人気があるのがリュック・ベッソン監督、ミラ・ジョボビッチ主演の「ジャンヌ・ダルク(1999年)」です。 ジャンヌはフランス救済の英雄と讃えられながら、他面では聖処女、狂人、魔女のレッテルを張らた異端者、20世紀まで列聖と考えられていませんでした。 この映画はリュック・ベッソンの独自な解釈によってショッキングで過激な内容となっています。 どこまでが史実と重なるかは不明ですが、これくらい衝撃的なことが起こらなければ、歴史は変えられないのかもしれません(フランス革命時のフランス人の暴力は凄まじいですからね)。 映画の中の攻城シーンは迫力があり娯楽作品としても楽しめます。 ベッソンとは違った解釈でジャンヌを描いたのがジャック・リベット監督、サンドリーヌ・ボヌール主演の「ジャンヌ・ダルク(1994年)」。 こちらは「愛と自由の天使」と「薔薇の十字架」の2部構成、ドキュメンタリータッチの作品です。 ジャンヌゆかりのオルレアン、ルーアン、ランスに行ったので映画を一層、身近に感じることができます。


映画「ジャンヌ・ダルク」 1999年

映画「ジャンヌ・ダルク」 1994年

ジャンヌが攻撃したイングランドの要塞跡

写真:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91yTS1WBLJL._SY445_.jpg
http://tn.smilevideo.jp/smile?i=22650325.L
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/91ODZdgYldL._SY445_.jpg
https://iwiz-movies.c.yimg.jp/c/movies/pict/c/p/50/3e/159314view004.jpg
http://www.cheapculturetokyo.com/img/meiga_za/1292.jpg


映画「宮廷料理人ヴァテール」、「夏時間の庭」
[2018/02/11]

宮廷料理人ヴァテールは2000年に公開されたフランス映画。 監督はローランド・ジョフィ、主演はJ・ドパルデュー、第26回のセザール賞美術賞を獲得しています。 物語は1671年、コンデ公が居城シャンティイに、太陽王ルイ14世を迎えて宴会を開き、その差配をヴァテールに任せたという話。 ルイ14世の滞在した3日間の様子が描かれていますが、ヴァテールは命がけで日本のブラック企業並みの仕事をしました。 映画の出来には賛否両論がありますが、歴史を知る時代劇としてみれば楽しめます。 私は先週、シャンティイに行き、ヴァテールの厨房を改造して作られたレストランで食事をしました。 映画と実際の観光が重なる体験は、いつも楽しいですね。


宮廷料理人ヴァテール

ヴァ―テールの厨房

シャンティイ城の食器の展示

レストランのポスター

「夏時間の庭(2008年)」は、オルセー美術館開館20周年を記念して作られた映画です。監督は「アクトレス」のオリヴィエ・アサイヤス。 パリ郊外、画家であった大叔父の邸宅に住んでいた母が遺言をした1年後に亡くなり、子供たちが相続した邸宅やコレクションをオルセー美術館に売却するという物語です。 家族は母の思い出を話し合いながら、残された遺産を一番良い形で処分することを検討します。 「5月のミル」もそうですが、フランスでは遺産を家族が納得できる形で処分べきか、残すべきかをテーマにした作品が多いですね。 この映画を見ると、美術を愛する文化人がどのような生活をしているのか知ることができます。 フランスは美術大国、文化や美術に対する姿勢が日本人とは全く違う。 映画の中で美術品は美術館で見る物ではなく、身近に接するモノ。フランスが美術大国なのは、身近に美術品があるからでしょう。 また、家の文化を代々、伝えていく大切さを「夏時間の庭」が教えてくれます。私も親になった時、家の文化を子供たちに継承させたいと思います。
それにしても、先週のパリは毎日、雪。「夏時間の庭」を見てると、プロヴァンスの夏が恋しくなります。


「夏時間の庭」

夏のローヌ川

オルセー美術館

吹雪の中のエッフェル塔とセーヌ川

写真:https://stat.ameba.jp/user_images/20151028/19/baum-mimpi/ef/59/j/o0260035013467562028.jpg?caw=800
https://img.cinematoday.jp/res/A0/00/02/A0000207-2.jpg
https://pds.exblog.jp/pds/1/200905/23/34/a0051234_19394149.jpg
https://s.eximg.jp/expub/feed/garbo/2013/garbo5642/garbo5642_2.jpg
http://bungakubusei.com/../image/video_79F.jpg


ドラマ 「ポンパドール夫人」、映画「パリ・ルーブル美術館の秘密」
[2018/02/04]

今週は、ルーブル美術館に関連する映画を2つ紹介します。
「ポンパドール夫人(2008年)」は、ロラン・ダヴィスが監督したテレビドラマdrame de la periode。日本でいう時代劇です。 主人公のポンパドール夫人(1721年~1764年)はルイ15世の公妾で、政治に干渉、オーストラリア・ロシアの女帝と組んで、プロイセン・イギリスに対抗しました。 また、ルーブル美術館の基礎を作った人物で、ドラマの中に、夫人がルーブル宮で美術展を開催するシーンがあります。 本作はテレビドラマ仕立てなので、映画のような重厚感はありませんが、歴史を知ることができる面白い作品です。

「パリ・ルーブル美術館の秘密(1990年)」は、監督二コラ・フィリペールが美術館の見えない部分の作業を描いた、物語もナレーションもない、映像だけのドキュメンタリー映画。
18世紀半ば、ブルボン王朝の王室コレクションギャラリーに始まった美術館には現在、1日に約15000人が訪れます。 映画の中には作品を並び替えるシーンや救急訓練のシーンがあり、ルーブル美術館が1200人の働く一つの町であることがわかります。 ルーブルに行く前に見ると、美術館の見方が変わる作品です。

写真:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51T4REv5aJL._SY445_.jpg
https://bushoojapan.com/wp-content/uploads/2014/12/640px-Pompadour6.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/7/78/Louis_XV_France.jpg
http://www.floralmusee.com/photos/uncategorized/ind0612_pht.jpg
https://pds.exblog.jp/pds/1/200803/23/45/d0117645_14324473.jpg


上へ戻る   ホーム