読書・ビデオ鑑賞 2018年1月

映画「男と女のいる舗道」、「カミーユ・クローデル」
[2018/01/28]

造幣局で「Woman House」展を見たので、それに関連する映画を紹介します。 J・R・ゴダール監督の「男と女のいる舗道(1962年)」。 原題は、「Vivre sa vie: Film en douze tableaux(12章に描かれた彼女の人生)」で、物語は「売春とは何か」を問う12の物語から成り立っています。 記号論、シュフォール(支持体)・シュルフォス(表面)の論法を基本に斬新なカメラワーク、アングルを使用、文学的、哲学的で美しい作品に仕上がっています。 これが50年前の映画だとは信じられません。映画の中で主人公ナナ(アンナ・カリーナ)が映画「裁かるるジャンヌ(1928年)」を見て泣くシーンは有名。 当時、パリには田舎から都会に出てきた無知で純真な若者たちはたくさんいたのでしょう。 ゴダールは都会に来た少女がいろいろな体験をして、大人の女性になっていく状況を描いています。 純真さを失って女性は大人になっていくのでしょうか。


「カミーユ・クローデル」は、1988年に公開されたクローデル(1864年~1943年)の伝記映画です。 監督はブリュノ・ニュイッテン、主演のイザベル・アジャーニがクローデルを演じ、ロダンとの出会い、恋愛、崩壊、一人の女性が変化を見事に演じています。 クローデルはロダンの22歳年下の弟子、愛人で優秀な彫刻家でしたが、内妻ローズも加えて三角関係となり、ロダンの子を中絶した後、ショックを受け、40代後半に統合失調症を発症します。 クローデルは激情型だったので、ロダンは疲れて果てたようです。 先週、ロダン美術館に行き、展示されているクローデルの作品を見たのですが、2人の哀しい物語を知った後で彼女の作品を見ると心が痛みます。 3時間の映画ですが、見ごたえがある作品でした。

写真:http://www.cdjournal.com/../image/jacket/large/420603/4206030519.jpg
https://www.vogue.co.jp/uploads/media/2015/02/19/g1.jpg
http://blogimg.goo.ne.jp/user_../image/75/6f/07e02833abd943f1e3604d07eca6ca7f.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b7/Camille_Claudel.jpg/180px-Camille_Claudel.jpg


映画「ゾラの生涯」
[2018/01/21]

エコール・ポリテクニークは3人のフランス大統領、数学者のポアンカレ、社会学者のオーギュスト・コントなどを多くの著名人を輩出したグラン・ゼコール。 「ドレフィス事件」を起こしたユダヤ系砲兵大尉A・ドレフィスも、この学校の卒業生です。 「ゾラの生涯」は、ゾラがドレフィス事件に関わった経緯や法廷での戦い、最終弁論などを克明に描いた映画。 監督はW・ディターレ(1893年~1972年)で、第10回アカデミー作品賞を受賞しています。 自然主義小説家エミール・ゾラ(1840年~1902年)は若い頃、エクス・アン・プロヴァンスで過ごし、印象派の巨匠セザンヌと交友関係を結びました。 18歳でパリに帰り、27歳頃から小説を発表、小説家として名声を得ます。 その後、セザンヌをモデルとして描いた小説「制作」がセザンヌの怒りを買い、2人は絶交、その頃からゾラは空想的社会主義に傾き、社会・政治活動に参加するようになります。 ゾラの政治活動の中で最も有名なのが、ユダヤ系砲兵大尉A・ドレフィスを弁護した「ドレフィス事件」です。 先週、モンマルトル墓地にあるゾラの墓に行ったのですが、映画を見た後だけに感動もひとしお。 次回はモンパルナス墓地にあるドレフィスの墓を見に行こうと思っています。


映画「ゾラの生涯」

エミール・ゾラ

ゾラの墓

エコール・ポリテクニーク

ドレフィス擁護の広告


モーパス家で食後、アントン・コルベイン監督の「誰よりも狙われた男(2014年、イギリス)」、クリント・イーストウッド監督の「父親たちの星条旗(2006年、アメリカ)」をフランス語字幕で見ました。 英語を聞き、フランス語の字幕を読みながら絵画を見ると内容は理解しやすいのですが、何を中心に映画を見ればよいのか混乱します。奇妙な体験です。

写真:http://blog-imgs-60.fc2.com/n/y/l/nylife09/201305261129151d2.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/e/e6/ZOLA_1902B.jpg
http://blog-imgs-71.fc2.com/m/i/c/micchii/20150221163315e82.jpg
http://www.muddy-walkers.com/MOVIE/img/flags_fathers.jpg


映画「アメリ」
[2018/01/14]

「アメリ」は2001年に公開され、世界中で大ヒットしたフランス映画です。監督はジャン=ピエール・ジュネ、主演はドレイ・トトゥ。
公開当時、作品の評価が好評と悪評に真っ二つに別れた珍しい作品です。
トトゥの演じるアメリは他人と満足の行くコミュニケーションを取ることができない22歳。 モンマルトルにある元サーカス団員が経営するカフェで働きながら毎日、空想の世界に浸っています。 そんなある日、アメリは不思議な青年ニノと出会い恋に落ちます。 不器用な恋の後押しをするカフェに集う老人達。 そのようなアメリの姿をピエール・ジュネはカラフルな色彩(レッド、イエロー、グリーンなどの色がふんだんに使われている)、愛らしい小道具、随所にちりばめられたアコーディオンの音色、ブラックユーモアを交えてオシャレに描いています。 内容は単調な日常風景を描いた物語ですが、美術、音楽が効果的に使用され不思議な世界を醸し出しています。 ラストシーンが素晴らしいので、観た後、明るい気持ちになれる爽やかな映画です。


アメリが映画を見ていた
映画館

アメリのグッズ

アメリの好物クリーム・ブリュレ

ニノの拾っていた写真

アメリの撮影風景


私がホームステイしているモーパス家では、毎晩、みんなで映画を見ます。 先週は「Geurre et Paix」「les tontons flingueurs」「La vie de Cahateau」などを見ました。 後ろの2つはフランスのコメディです。

写真:https://stat.ameba.jp/user_images/20160602/08/ebisu-ya
/a4/4a/j/o0301043313661999351.jpg
http://2.bp.blogspot.com/ciwsE7_TQxU/VUUPE2duvrI/
AAAAAAAAdtY/9tu5iX7iY5M/s1600/guerre_paix-32.jpg
https://i.pinimg.com/originals/96/10/d2/9610d2be9
f2dda525023611bd1d948fd.jpg
http://fr.web.img3.acsta.net/pictures/14/05/12/15/39/306526.jpg


映画 プロヴァンス物語「マルセルの夏」、「マルセルの城」
[2018/01/07]

プロヴァンスを離れたのですが、前々から紹介しようと思っていた映画です。
「プロヴァンス物語 マルセルの夏(1990年)」、「プロヴァンス物語 マルセルの城(1990年)」はフランス人小説家であるマルセル・パニョル(1895年~1974年)の回顧録「少年時代の思い出」を、イブ・ロベール監督(1920年~2002年)が映画化した作品。 物語の舞台はパニョルが少年時代を過ごしたマルセイユの東にあるオーバーニュ。大理石の山肌がむき出しのガルラバン、サント・ポーム、ドゥアール山塊に囲まれた盆地の町です。 まぶしい夏の光の眠くなるような風景の中、マルセル少年が家族愛に包まれて育っていく様子が描かれています。 騒がしい東京の下町で育った私にとって、この映画は夢のような世界に感じられました。 「プロヴァンスの12か月(1996年刊)」を読み、「マルセルの夏」を見て、アヴィニョン留学を決めた経緯もあります。 実際にプロヴァンスに来ると、期待通り夢のような場所でした。 いつか、舞台となっているオーバーニュへ行ってみたい。
パリに着いて1週間経ちましたが、もうプロヴァンスに里心を感じている私です。心が洗われる作品なので、都会での生活に疲れた時、是非、ご覧ください。



ガルラバン山

写真:http://1.bp.blogspot.com/aSKWBPrrbco/VY6C
BSXdjDI/AAAAAAAAG3s/dTN5vdXbHTw/s1600.jpg
http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/022/975/46.jpg
http://www.thecinema.jp/upimages/00130/l.jpg
http://blog-imgs-74.fc2.com/
c/y/c/cycloo1944/150315b.jpg


上へ戻る   ホーム