読書・ビデオ鑑賞 2017年11月

映画 「プロヴァンスの恋」 Le Hussard sur le toit (1995)
[2017/11/26]

「プロヴァンスの恋(1995年)」は、「木を植えた男」を著したジャン・ジオノの小説「屋根の上の騎兵隊」をジャン・ポール・ラプノーが映画化した作品です。
物語はコレラが蔓延する「7月革命」直後の1832年の夏、南フランスを若き騎士アンジェロと侯爵夫人ポーリーヌが旅をする話。コレラのシーンは相当グロテスクで衝撃的ですが、物語の展開も巧みで、人間の愛や狂気、死が巧みに描かれた魅力的な作品に仕上がっています。
舞台はエクス・アン・プロヴァンスとマノクス、リュベロン自然公園の東部、アルプ・ド・オート・プロヴァンス県の地域。 ここでコレラが蔓延したなんて……。この映画の最初と最後の運河のシーンはアヴィニョンのタンチュリエ通りで撮影されました。 私は毎日、そこを通るたびに、この映画のことを思い出します。 映画を見てから、タンチュリエ通りやエクス・アン・プロヴァンスに来ると映像と現実が重なって19世紀の世界に入ったような感じになります。
映画を見始めた最初は邦題の「プロヴァンスの恋」よりも、フランス語の原題「屋根の上の騎士」の方が合っていると思っていましたが、映画を見終わると、「プロヴァンスの恋」がしっくりきます。 映画の中の主人公2人はとても美しい。映画の舞台となっているプロヴァンスで生活するのは楽しいですね。

撮影が行われた近所のタンチュリエ通り

写真:https://iwiz-movies.c.yimg.jp/c/movies/pict/p/p/0a/12/115220_01.jpg
http://cdn.www.tsutaya.co.jp/images/jacket/00073/4900950505104_1L.jpg


映画 「美しき諍い女」
[2017/11/19]

「美しき諍い女」は1991年のジャック・リベットがオノレ・ド・バルザックの短編小説「知られざる傑作」を脚色して撮った作品で、 カンヌ映画祭で審査員特別グランプリを受賞しました。実際に画家ベルナール・デュフールの絵画制作場面を長時間、映画に採用しています。 絵画に興味のない人には退屈な映像でしょう。
公開当時、エマニュアル・べアールの美しいヌードのポーズばかりが話題になりましたが、今、観るとベアールのポーズはとても卑猥に見え、 近世・近代の理性主義の裏にある西洋のポルノがどのようなものか理解できます。 さすがリベット、そこまで計算して映画を作っている。
最初の方に、ミストラル(南仏特有の強い風)が吹くシーンがあり、舞台がプロヴァンスであるということがわかります(11月のアヴィニョンはミストラルが吹き荒れています)。 この映画の長くてかったるいの感じはプロヴァンスに流れる時間にそっくりです。プロヴァンスの田舎など退屈で絵でもかかないと暇つぶしできません。 それが映画によく描かれています。 で、結局、最後は何も起こらなかったというのが映画の結末ですが、アメリカ型の勧善懲悪、最後は正義が勝つというストーリーに慣れた人には、4時間の映画は拷問。 人生において迷いや葛藤、苦悩がある若い時期が一番輝いている、歳を取ると何も起こらないことを表現した映画です。

写真:https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51uffoEf0gL.jpg
https://pbs.twimg.com/media
/CqiCgZZUEAARnLx.jpg
http://www.wein-1963.de/wein-mouton-1963.html

(左)映画で絵画制作していた画家、ベルナール・デュフールの作品





映画 「プロヴァンスの贈物」
[2017/11/12]

ボルドーのシャトーに行ったので、ワインに関する映画「プロヴァンスの贈りもの(2006年)」を紹介します。 この映画はプロヴァンスにブドウ農園を持つリドリー・スコット監督が、「南仏プロヴァンスの12か月」で有名なピーター・メイルの脚本をもとに作った作品。
物語はロンドンで金融トレーダーをしている主人公が、南仏にある幼少期を過ごした叔父の屋敷やワイン畑を相続し、それを売るつもりが、滞在中に気持ちの変化が起こり人生が変わるというも話です。 南フランスはコード・ド・ローヌなどの産出するワインの名産地で、原題の「A Good Year」はワインのあたり年を意味します。 アメリカ資本なのでアメリカっぽい映画ですが、恋愛あり笑いありの楽しい作品で、プロヴァンスの風景がとても綺麗に映像化されています。

ところで私は4月、5月にロンドンにいました。現在はプロヴァンスで生活しているので、この映画の主人公の気持ちがよく理解できます。 私もプロヴァンスに来て、ロンドンにいた時とは人生観が変わったような気がします。舞台は私が10月8日にリュベロンツアーで行ったゴルドですから、映画をより一層、身近に感じます。 実際に映画のようなことは起こるのですね。

写真:https://images-na.ssl-images-amazon.com/
images/I/813iEMaEy0L._SL1378_.jpg
http://blogimg.goo.ne.jp/user_../image/5a/
3f/67e2cb77fc16b2c836f63f9cf21dc44a.jpg



映画の舞台 ゴルド

映画に出てきた広場

映画 「ムーラン・ルージュ」
[2017/11/05]

トゥールーズ、アルビと言えば、トゥールーズ・ロートレック。今回、アルビの「トゥールーズ・ロートレック美術館」に行ったのですが、11月1日は祝日で休み。 残念なので、ロートレックの出ている映画を紹介します。
画家ロートレックは1882年にパリに出て、ムーラン・ルージュなどのダンス・ホール、酒場、娼婦宿に入りびたりデカダンスな生活を送りました。 その彼は2001年に製作されたアメリカ映画「ムーラン・ルージュ」に登場します。 監督はバズ・ラーマン、主演はニコール・キッドマン、ユアン・マクレガーで、映画の中ではビートルズ、エルトンジョン、マドンナなどの曲が使用されています。 映画はディズニー、「オペラ座の怪人」、マドンンのビデオ、「踊るマハラジャ」などがごちゃ混ぜにミックスされた映画で、2001年頃の映像の流行を感じ取れる作風の映画です。 映画の中でロートレックが「僕はただの酔っ払いだ、友人と言えば客引きや娼婦だが、愛と芸術を知っている、心の底から求めているからさ」という名セリフがあり、 映画の最後は「M・ビーン カンヌで大迷惑」と「世界の中心で愛を叫ぶ」を合わせたようなシーンで終わります。 アメリカ映画なので、フランスが舞台である感じはしませんが、映画として楽しめます。ちなみに映画の中のニコール・キッドマン、輝くように美しい。 おっと、ロートレックを主人公にした映画「赤い風車(1952年、ジョン・ヒューストン監督)」もお忘れなく。

写真:https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/61wlMQLbbxL._SX342_.jpg
https://imgcp.aacdn.jp/img-a/550/auto/aa/gm/article/3/7/6/8/5/8/800__moulinrougefacade.jpg
https://image.jimcdn.com/app/cms/../image/transf/image.jpg
https://images-na.ssl-images-amazon.com/images/I/51yR89Fm-mL._SY445_.jpg https://image.space.rakuten.co.jp/d/strg/ctrl/9.jpeg




上へ戻る   ホーム