シャトー・ツアー
フランスといえばワイン。アヴィニョンにいる時も機会があれば地元のコート・ド・ローヌを飲んでいます。
フランスはボルドー、ブルゴーニュ、アルザスなどワインの産地が多いのですが、中でもボルドーのワインは世界的に有名です。
日本にいる時、私のお気に入りのテーブル・ワインは「シャトー・ロートシルト」でした。今回、ボルドーに来れたので最初の日に観光案内所が主催するシャトー・ツアーに参加しました。
このツアーは日替わりでシャトーを巡るのですが、この日の行き先はオー・メドック。有名シャトーがあるボルドーでも花形地区です。
英語のツアーに参加したのですが、「Château Siran」、「Château Paloumey」などのワイナリー、ブドウ畑を廻りました。
途中でワイナリーの人のシャトーやワイン製造法の説明を聞きながらワインを試飲します。
「Château Paloumey」のガイドさんの話がとても面白く、ワインへの愛情を感じました。
彼曰く「嗅覚を使うティスティングは人間が最も野性を取り戻す瞬間」、ワインは舌だけではなく目や鼻でも味わう物だそうです。
私は初めてワイナリーに行ったのですが、製造過程が理解でき、ワインを一層、身近に感じることができるようになりました。
今まで知らなかった世界が広がった感じがします。それにしても、ワインを熟成させる酒樽の蔵、オークの木と発酵したブドウの良い匂いでした。
カルカソンヌの人気料理店「Auberge de damme carcas」で2回、カスレを食べました。トゥールーズのカスレより美味しかった。
夕食時、カスレを食べる前にヒポクラスという中世の薬膳酒を飲みました。13世紀頃からカルカソンヌ周辺の修道院で作られている薬膳酒だそうです。
このレストランは巡礼者に食事を寝床を提供した中世のホスピスを彷彿とさせる構造になっています。値段が安い割に対応が丁寧なので好感がもてます。
資本主義の町ボルドーと違い、地方都市の巡礼地は癒されます。ちなみにカルカソンヌのカスレ、ちょっと薬膳の味がしました。
中世の料理の流れをくんでいるのでしょうか。食べた後、不思議と元気になります。