グルメ 2017年11月

夕食の調理
[2017/11/26]

11月のある日、ホストであるジャクリーヌさんが転んで手首の骨を折るケガをしました。幸い、大きなケガではなかったので一安心ですが、数日間は料理をすることができませんでした。 そこで、私は毎日、料理の補助や食器の片づけ、買い物など、ホストしています。
写真はある日の夕食。ジャクリーヌさんは料理好きなので、ケガをしていても手を抜きません。 その日は一緒に「オッソ・ブッコ」を作りました。「オッソ・ブッコ」はミラノ料理で、仔牛すね肉と骨の髄を一緒に煮込み、オレンジの皮で風味をつけたもの (骨髄はパンに載せて塩をふって食べるのですが、独特の匂いがあり、不思議な味がします)。 私は彼女の指示に従って瓶を開けたり、野菜を切ったり皮を剥いたり……。 日本でも、ほとんど包丁を握ったことのない人間が野菜を切っています(よく見ると、料理の野菜はでこぼこでしょ)。 レシピでは簡単に見える調理ですが実際、やってみると大変。 これも留学の勉強だと思って頑張っています。
普段は当たり前のように食べていた夕食、作るのは大変なので、あらためてジャックリーヌさんに感謝しています。早くケガが治るとよいですね。


サービスとホスピタリティ
[2017/11/19]

ニーチェは、「キリスト教に基づく道徳は弱者の道徳であり、強者に対するルサンチマンに基づいている」と語っていますが、南フランスを廻っているとそれが実感できます。 ボルドーは資本主義的なサービスの町、ルルド、カルカソンヌ、アヴィニョンなどは宗教都市的なホスピタリティの町です。後者は城壁に囲まれた町なので、大手資本が入りにくい。 一方、ボルドーは資本を導入すれば、どこまでも郊外に町が広がる。簡単に言うとサービスは資本主義的、ホスピタリティは共同社会のコミュニケーション手段ですね。
これは中央線における吉祥寺と西荻、高円寺の構図と似ています。 吉祥寺は大きな資本が入って変容しましたが、西荻や高円寺は個人商店が多く大手資本が進出しても商売が成り立ちにくい。 お金=サービス=近・現代、共同体=ホスピタリティ=中世という構図が成り立っている。 アヴィニョンやカルカソンヌでは簡単に地元のレストランを探すことができますが、ボルドーでは地元の人が通うレストランを探すのは難しい。 ボルドーは現在、外国から資本が流入して物価が上がり、地元の人も住みづらくなっているようです。 このような町では、お金がない学生は観光客用レストランでも歓迎されません。 で、ルルドやカルカソンヌなど、値段に関わらず親切で丁寧な対応をしてくれるホスピタリティの町が好きになります。

ところで、「世界入りにくい居酒屋」というNHKの番組がありました。 この番組で紹介される入りにくい居酒屋は、ほとんど地元の人が利用する店です。 ボルドー編では駅裏にある「brassurie de belcier」が紹介されていました。 資本主義的なボルドーにも、このような店があることが救いです。次回、ボルドーに行った時、訪ねてみようと思います。

世界入りにくい居酒屋 ボルドー編 「brassurie de belcier」



ボルドーのサービス系料理

カルカソンヌ、ルルド、アヴィニョンのホスピタリティ系料理

オー・メドックのワイン、カルカソンヌのカスレ
[2017/11/12]

シャトー・ツアー

フランスといえばワイン。アヴィニョンにいる時も機会があれば地元のコート・ド・ローヌを飲んでいます。 フランスはボルドー、ブルゴーニュ、アルザスなどワインの産地が多いのですが、中でもボルドーのワインは世界的に有名です。 日本にいる時、私のお気に入りのテーブル・ワインは「シャトー・ロートシルト」でした。今回、ボルドーに来れたので最初の日に観光案内所が主催するシャトー・ツアーに参加しました。 このツアーは日替わりでシャトーを巡るのですが、この日の行き先はオー・メドック。有名シャトーがあるボルドーでも花形地区です。 英語のツアーに参加したのですが、「Château Siran」、「Château Paloumey」などのワイナリー、ブドウ畑を廻りました。 途中でワイナリーの人のシャトーやワイン製造法の説明を聞きながらワインを試飲します。 「Château Paloumey」のガイドさんの話がとても面白く、ワインへの愛情を感じました。 彼曰く「嗅覚を使うティスティングは人間が最も野性を取り戻す瞬間」、ワインは舌だけではなく目や鼻でも味わう物だそうです。 私は初めてワイナリーに行ったのですが、製造過程が理解でき、ワインを一層、身近に感じることができるようになりました。 今まで知らなかった世界が広がった感じがします。それにしても、ワインを熟成させる酒樽の蔵、オークの木と発酵したブドウの良い匂いでした。

カルカソンヌの人気料理店「Auberge de damme carcas」で2回、カスレを食べました。トゥールーズのカスレより美味しかった。 夕食時、カスレを食べる前にヒポクラスという中世の薬膳酒を飲みました。13世紀頃からカルカソンヌ周辺の修道院で作られている薬膳酒だそうです。 このレストランは巡礼者に食事を寝床を提供した中世のホスピスを彷彿とさせる構造になっています。値段が安い割に対応が丁寧なので好感がもてます。 資本主義の町ボルドーと違い、地方都市の巡礼地は癒されます。ちなみにカルカソンヌのカスレ、ちょっと薬膳の味がしました。 中世の料理の流れをくんでいるのでしょうか。食べた後、不思議と元気になります。




カルカソンヌの人気料理店 「Auberge de damme carcas」 カスレ

旅行中の食事
[2017/11/05]

トゥールーズ 「La Floridа」のカスレ

旅行の楽しみと言えば、旅行中の食事。その地方の郷土料理を食べると、より一層、旅の感じを味わえます。 今回、私が旅しているフランス南西部には、白インゲンと豆、ベーコン、玉ねぎ、 ソーセージを土鍋で煮込んだ「カスレ」、「鴨のコンフィ」、「フォアグラ」などの郷土料理があります。 旅行初日にトゥールーズのキャピトル広場にある「La Floridа」で、「子羊背肉にロースト」、4日目に「カスレ」を食べました。 「カスレ」はちょっと塩辛かった。初日の夜、食事をした後、店外に出ると、目の前はキャピトル広場。秋雨が孤独な旅行に沁みてきます。 写真を見ると夜の雨の感じが出ているでしょう。 赤レンガの町と雨、なんだかロンドンを思い出しました。

2日目はトゥールーズの「Cave au Cassoulet」、3日目はルルドのミシュラン1の「Alexandra」で、この地方の名物料理、「フォアグラ」と「鴨のコンフィ」を食べました。 こっちに来て初めてフランス料理を食べた気分になりました。美味しかったのですが、脂っぽいので少し胃もたれがします。 2日続けて、フォアグラはきつい。レストランで食事をする時以外は、移動の列車の中でサンドイッチを食べています。毎食のギャップが大きい。 ルルドは多くの観光客が来る巡礼地ですがホテルやレストランの人が親切でした。田舎なので空気も美味しかった。


トゥールーズ「Cave au Cassoulet」 鴨のコンフィ、フォアグラ
トゥールーズ 「La Floridа」 子羊背肉のロースト

ルルド「Alexandra」 鴨のコンフィ、フォアグラ

ルルド「Alexandra」                       電車の中で「PAUL」のサンドイッチ

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