カレー好きな我が家では、東銀座の「ナイルレストラン」の「ムルギーランチ」風カレーを、月に一度は作って食べています。 野菜やスパイスを煮込んだルーにターメリックライス、チキン、マッシュポテトが添えてある南インド風のカレーです。 独特のプロの味は再現できませんが、うちのカレーもなかなかのものです。
今回は、このカレーのモデルになったインド料理店「ナイルレストラン」（１９４９年創業）を紹介します。
創業者のA.M.ナイルさん（1905～1990）はインド独立運動家。1928年に英国政府の目から逃れるため、来日しました。 京都帝国大学（現・京都大学）で留学生として学ぶ傍ら、独立運動家として頭山満や大川周明やビハリ・ボースなどのインド独立運動家と交流を深めました。 大戦中は日本や満州においてインド独立運動や反英活動を続け、 戦後は在日インド人会長として日印親善活動に努め、1983年にはその功績により勲三等瑞宝章を授与されています。
政治的指導者が料理店を営んでいるのは妙な感じですが、新宿中村屋でカレーを作りはじめたのも中村屋に匿われていたビハリ・ボース、珍しいことではないようです。 1905年の日露戦争勝利以降、東アジア各国から多くの独立運動家が日本に亡命、留学していました。 中国からは孫文（早稲田大学在住）、ベトナムからはファン・ボイ・チャウなどが来日、慶應義塾でも朝鮮の改革派、金玉均が学んでいます。 ナイルさんや、ビハリ・ボースが来日した時代、日本人はカレーを通してインド人と交流を深めたのでしょう。

インドカレーは、戦前から続く日印友好の証。
日本人は昔からカレーが好きですね。

今日紹介するのは東京三鷹市にある洋菓子店「オオサワ」です。1966年の創業時から１番人気は「ガーナ」というチョコレート菓子。
イースターエッグにヒントを得たという卵型のチョコレートの中に、アーモンド・パウダーとカステラ生地に包まれたマロンが入っています。 食感はスウィートポテトや栗金団のように滑らかで、ラムとブンデーで香りづけされた大人の味です。挽きたてのコーヒーと一緒に食べました。
器は１９世紀のベルギー製ボッホ・フレール・ケラミス。父のコレクションからチョコレートに合う物を選びました。食べた後にはライオンと天使が戯れている絵が現れ、思わずにっこり。

新歓にちなんで、塾生（慶應生）なら一度は足を運ぶ、三田キャンパス前の「ラーメン二郎　三田本店」を紹介します。 ここのラーメンは豚の脊脂をふんだんに使ったスープや野菜と麺の量が特徴で、ジロリアンと呼ばれる熱烈なファン層を獲得しています。 いつも、店先にはサラリーマンや学生が行列を作っており、先日、私たちも入店までに１時間、並びました。 この店は慶應義塾大学体育会と結び付きが強く、店内には体育会有志が贈った色紙が飾られています。 1972年に三田に移転して以来、40年に渡って塾生を見守ってきたまさに慶應グルメです。興味のある方は「二郎系ラーメン発祥の聖地」を一度、訪れてみてください。

※周辺には慶應義塾大学ゆかりの料理店がたくさんありますので、その都度、紹介いたします。

横浜美術館の帰りに元町中華街を訪れました。今日紹介するのは「海員閣」。1936年創業の老舗です。中華街大通りの脇、香港路という目立たない路地にある小さな料理店です。
「食べログ」によると昔からいつも満席で行列ができていると書かれていますが、夕方だったので、すんなりと入ることができました。
海員閣の人気メニューは豚バラと牛バラ。今回は扣肉麺（豚バラそば）を注文しました。あっさりとした味付けですが、豚バラはボリューム感があり、素朴なおいしさがあります。 家では出来ない伝統的な味でした。
ところで、帰り際に店内に「焼売　持ち帰り」という張り紙があるのを見つけました。「やきうり」って何だろう、焼き豚かな？と疑問が浮かんだのですが、頼みませんでした。あとで調べたら人気メニューの「シュウマイ」。思わず赤面。今度、海員閣に行ったら頼んでみます。お土産にしてもいいですね。

おしゅまい