美術・音楽 2021年1月

甲斐バンド 胸いっぱいの愛
[2021/01/31]

4月に入社する企業から送られてきた入社式で使うアンケートの中に「あなたを元気にする1曲は何ですか」という質問がありました。このような質問をする企業、ユニークですね。1曲と言われて好きな曲はすぐに思いつくのですが、「元気が出る」とあるので考えてしまいました。好きな曲は中島みゆきの「永遠の嘘をついてくれ」、ピーター・ガブリエルの「マーシー・ストリート」など。でも、それを聞いても元気は出ません。
いろいろ思いめぐらせて選んだのが甲斐バンドの「胸いっぱいの愛」です。甲斐バンドファンならだれでも知っている曲ですが、20代の若者は曲の存在すら知らないでしょう。この曲を始めて聞いたのは、小学校6年生の中学受験の時。父が試験前に大音量でこの曲をかけて、元気づけてくれました。それで希望の中学に入ることができました。受験が終了した数日後、2人で日本武道館に『BEATNIK TOUR 2008-09 』(2月7日)を見に行き、この曲を生演奏で聞きました。曲中、甲斐よしひろが「GO!」と叫ぶ部分を聞くと今でも元気が出ます。コロナ禍の中でもこの曲を聞くと元気が出ます。

写真:http://indytimeline.com/?p=117776


岡原ゼミの卒業制作(映像)
[2021/01/24]

21日(木)に、岡原ゼミの卒業制作(映像)の発表会がオンラインで開催されました。岡原ゼミでは卒論と卒業制作の2つのコースがあります。私は卒論コースだったので12月に発表が終わり、今回、映像コースの同級生が作った卒業制作を見たというわけです。
それらを見た後、抱いた感想は、全体的にリアリティに乏しいというものでした。コロナ禍のせいで外出などが制限され、映像制作に規制がかかっています。以前、良い映像を作っていた学生の作品もイマイチで、現役大学生の元気がない感じが映像に滲み出ています。それに輪をかけて問題だったのが、ゼミの映像課題が「恋愛」だったこと。大学にも行くことができず、学生間の付き合いも制限された状況下では、「恋愛」どころではありません。リアリティがなくなるのも仕方ないですね。恋愛は感情的で狂気、エネルギッシュな行為ですが、それが全く感じられず、多くの作品が観念的な作品になっていました。もしかすると学生だけでなく、芸術全体に問題が起こっているのかもしれません。映像を見ながら、コロナ禍が学生に与える影響を強く感じました。


「ザ・ヒューマン 届かなければアートはゴミだ 松山智一」
[2021/01/17]

「ザ・ヒューマン 届かなければアートはゴミだ 松山智一」(BS1)を見ました。ニューヨークで活躍する松山智一のコロナ禍の中での活動状況をドキュメンタリーにした番組です。松山は有名な画家なので期待して番組を視聴したのですが、「松山は、イラストレーターでアーティストではない」、「イーロン・マスクのテスラは松山の絵画作品を作ることを目指している」「アメリカと中国は絵画、EVを投資対象としてしか見ていない」と思いました。ただ、番組を見て参考になったのは、美学的にはなく社会学的にアメリカを分析できたことです。 松山の絵が評価されるのは、アメリカ人にも理解できる作品だからです。これをアート扱いするのがアメリカ現代美術の幼稚な実態。昔から感じていたアメリカ人のセンスの悪さを再認識しました。
20世紀をリードしたようなアメリカ抽象絵画の伝統は、すでに消滅してしまったのでしょうか。芸術には野蛮な部分がないと面白さが半減します。松山の絵もテスラのEV車も洗剤で洗ったような作品です。コロナ禍だから人気が出るのでしょうね。

写真:https://www.mdn.co.jp/di/newstopics/58468/attach/images/news_
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https://36kr.jp/60984/


エネルギー革命と美術様式
[2021/01/10]

正月特番が面白く、録画したビデオを毎日見ています。先週は「完全解剖!大ピラミッド七つの謎」(NHK総合)、「古代人の心を発掘せよ!!」(BSプレミアム)、「邪馬台国サミット2021」(BSプレミアム)を見ました。これらの特番を一度に見ると、新しい古代史観を獲得することができます。今回、興味深かったのは①古代エジプトは広大な領土で活動していた。②縄文から弥生、弥生から古墳時代に移る時、金属器を生成するためのエネルギー革命があった。③弥生時代、九州の王も高い文化レベルを持っていた。④弥生時代、日本列島には広範囲な海洋ネットワーク(海村、港の存在)があった。⑤エジプトよりも3000年遅れで、日本に王権が誕生した、です。
総合して考えると、人類はエネルギー革命と同時に美意識を変化させるということがわかります。今は石油から脱炭素エネルギーの時代。果たして美術の様式はどのように変化するのか。一方、「日曜美術館 李禹煥 わたしと雪舟」を見ると、時代が変わっても人の創造的な営みが昔から変わっていないことが理解できます。面白いのは李の作品が、様々なエネルギーの表象であること。赤と青、石と鉄の対比は、弥生(銅器)と古墳(鉄器)時代のぶつかり合いを表現しているように感じます。「わたしと雪舟」は偉大な作家の生きざまを感じさせてくれる良い番組でした。

写真:https://gyao.yahoo.co.jp/store/episode/A230W6911M999H01
https://xn--68jq6k1a3xsa3e9dse1a7089l92raxj9fja449v.xyz/%E8%8B%B1%E9%9B%84%E3%
81%9F%E3%81%A1%E3%81%AE%E9%81%B8%E6%8A%9E/%E5%8F%A4%E4%BB%A3%E4%BA%BA/
https://twitter.com/jdocs/status/1347943152448102400/photo/1


ライジング若冲
[2021/01/01]

2日に正月時代劇「ライジング若冲」(NHK総合)を見ました。この番組は江戸時代、錦市場の青物問屋「枡源」の跡継ぎであった伊藤若冲(1716年~1800年)が、大徳寺の大点や萬福寺の売茶翁などと交流するうちに一流の画家に成長していくという物語です。 物語は若冲と2人の僧の交流が中心ですが、人物交流ばかりにスポットが当てられており、若冲の絵画観が描かれていないので、ドラマとしてはイマイチ。せっかく、若冲を題材にするのであれば、蘭学が西洋の絵画技法に詳しい若冲の美意識にスポットを当ててほしかったですね。それでも、あまり京都の画家を主人公にしたドラマなど存在しませんから、このドラマが放送されたこと自体、評価に値すると思います。
ところで、私は4年前、「生誕300年記念 若冲展」(東京都美術館)に行き、2016年5月8日のブログにそのことを書いています。展覧会場に入るのに2時間かかり、会場に入っても多くの人で会場が混雑していた。特に「動植綵絵」の会場は満員電車のようで作品をゆっくり見ることができない。私は若冲人気の凄さを肌で体感したというわけです。展覧会場は最悪でしたが、コロナ禍で一変、今、思うと密な状態でも我慢していた時期が懐かしいですね。

写真:https://thetv.jp/news/detail/1016124/
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/a/a5/%27Nandina_and_Rooster%27_
from_the_%27Colorful_Realm_of_Living_Beings%27_by_Ito_Jakuchu.jpg


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