美術・音楽 2020年12月 |
展覧会に行かないと想像力不足に陥る
[2020/12/20]
|
12月に入り、新型コロナウイルス感染者数が増加しています。感染拡大が続く広島市は美術館、博物館の一時閉鎖をきめたとか。今年の3月頃を思い出します。ブログを書いていると便利なのは、自分がこれまで行った展覧会のことを思い出すことができます。大学時代の12月を振り返ると、2016年は「小田野直武と秋田蘭画展」(サントリー美術館)、2017年は「「HIP-HOP展」(マルセイユ現代美館)、 2018年は「「アジアにめざめたら アートが変わる、世界が変わる1960‐1990年代」(国立近代美術館)、2019年は「ハプスブルグ展」に行きました。どれも面白い展覧会でした。美術の面白さは、美術品を通して、時代や各国の社会情勢を知ることができることにあります。秋田蘭画を見れば江戸時代の佐竹藩、ハプルブルグ家の肖像画を見ればスペイン王室、ヒップホップ展を見ればアメリカ文化を知ることができます。美術に興味がない人にとっては、展示品は美術品など何かわからないオブジェですが、美術愛好家はそこに含まれた意味を探ることで異次元感覚を体験しています。最近、コロナ禍で家に閉じこもっていると、以前のように自由自在に異次元空間をさ迷い歩くことができません。それが、人の想像力を奪ってしまう。コロナ禍を経験すると、展覧会が人間の想像力を喚起してくれる有効な手段であることが身に沁みます。展覧会では、読書や映画鑑賞では味わうことができない世界が広がっている。もう一度、それを味わいたい!
写真:http://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2016_5/display.html |