美術・音楽 2020年10月

「生命の庭ー8人の現代作家が見つけた小宇宙」展
[2020/10/25]

2020年10月17日~2021年1月12日
東京都庭園美術館

2年半ぶりにパレットクラブのOBと美術展に行きました。昨年、就活を始めて、パレットクラブのOBと会うことが無くなり、今年はコロナ禍で距離がさらに拡大した感じです。アトリエも閉鎖され、今年4月に入学したサークル部員とさえ会っていないのですから、個人的に会うことがなければ、今年の1年生はOBとの接触なしということになります。行った展覧会は「生命の庭ー8人の現代作家が見つけた小宇宙」。民族学的な作風の作品が多いのですが、アールヌーボーの内装とマッチしています。8人とも無名の作家ですが、作品を見ると、美術が好きだな~と感じさせてくれる作家たちです。OBと彼らの作品を見ながら、純粋に美術好きな作家の展覧会を見てリラックスした時間を過ごせました。本来、美術鑑賞とはこのようなものかもしれません。フランスを思い出すな~。


「浮世絵ミステリー 東京前夜~広重の暗号~」
[2020/10/18]

NHKの「浮世絵ミステリー 東京前夜~広重の暗号~」を見ました。
この番組は幕末の浮世絵画家・歌川広重の「江戸百景」に込められた暗号(隠された意図)を紹介する番組です。浮世絵には、歌舞伎役者の大首絵、美人画、名所図のジャンルがありますが、「江戸百景」には、時代の状況や出来事が描かれており、ただの描写作品とは違う。時代状況を込めた報道写真の役目をはたしています。黒船来航、安政の大地震など、幕府のお咎めを受けないように工夫して暗号を隠しているのですが、解説を聞くとその時代をより深く理解できます。さすが出版の栄えている江戸文化。これは他の都市にはない。面白いですね。

写真:https://thetv.jp/program/0000991333/1/


室井佳世 個展「ハルゴト」
[2020/10/11]

11日(日)に、西荻にあるギャラリー数寄和で開催されている室井佳世の個展「ハルゴト」(10月11日~18日)に行きました。室井佳世さんは1987年に東京藝術大学の大学院日本画専攻終了、現在、創画会会員として活躍する日本画家です。室井さんは父の友人の植田一穂(東京藝大日本画教授)さんの奥さん。昨年11月、植田さんの作品展がギャラリー数寄和で開かれ、今年は奥さんの個展。 初日のオープニング・パーティーに参加、久しぶりに作家の人たちと話をしました。思い返すと昨年の植田さんの個展以来、1年ぶりです。 このような場に来ると、就活が終わったと感じます。面白かったのは、植田さんと話をしていて、中央線沿線はサブ・カルチャーが強いので、日本画に関心を持つ人が少ないとか。この世な話は実際に日本画の世界に関わっている人しか実感できないことです。
室井さんの作品は、世紀末の装飾性の強い西洋絵画(ロートレックやクリムトなど)に影響を受け、それを和風モダンにした印象です。女性らしい独特の色彩感覚があり、見ていると、素朴でほっとするような感がします。人柄が作品に出るのですね。来週は晴の日が続きそうなので、近くにおいでの際は、「ハルゴト」展をのぞいてみてください。芸術の秋を感じることができると思います。


「STARS 現代美術のスターたち―日本から世界へ―」
[2020/10/04]

2020年7月31日~2021年1月3日
森美術館

「STARS 現代美術のスターたち―日本から世界へ―」を観に行きました。本展は世界で活躍する6人(草間彌生、李禹煥、杉本博、宮島達夫、奈良美智、村上隆)の旧新作を展示する展覧会。このような展覧会は、あまり開催されないので希少です。6人の作家の中で、特に惹かれたのが今年84歳になる李禹煥の新作。作品の持つエネルギーはいまだに凄い! また、よれよれでも、それなりに迫力のある91歳の草間彌生の新作からはアートの本質を感じます。この2人の世代(草間世代だとナムジュンパイク、李世代だと荒川修作など)の作家のほとんどが亡くなっているので、2人が作家活動していること自体、奇跡だと感じます。今回、気になったのは、宮島達夫、奈良美智、村上隆の3人が60歳前後の同年代だということ。この世代以降のスター(例えば、小松美和など)を見ると、マスコミが取り上げるだけで実力は伴ってない感じがします。それを考慮すると、現代美術、ハイカルチャーは、この世代で終焉するのではないかと感じてしまいました。百貨店が時代遅れになったように、現代美術は終わりかも。これからは個人の表現より、企業が作るインダストリアルなアート(例えば、オラファー・エリアソンなど)や環境にスポットを当てた作品に注目が集まるでしょう。ここに登場するアーティストはどの方も素晴らしく、展覧会自体も面白かったのですが、上記のような感想を持った展覧会でした。ちなみに杉本博は、私の高校(普通科)の先輩。現代美術のスターが、昔、古美術商だったことが面白いですね。


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