美術・音楽 2018年10月

小暮菘華・小暮満寿夫「書画collaboration展Ⅱ」
[2018/10/29]

2018年10月24日~11月4日
ナカノギンザギャラリー

銀座のナカノギンザギャラリーで開かれている小暮菘華・小暮満寿夫「書画collaboration展Ⅱ」に行きました。 母の小暮菘華は書家、息子の小暮満寿夫は父の友人のイラストレーター・作家で、展覧会場には息子さんの作品とお母さんの作品が一緒に展示されています。 親の書と息子の絵画作品が並んでいるのを見て、小暮家は文化的な家だな、親子で展覧会をやるなど凄いと思いました。 小暮さんの作品はイラストっぽいシュールな絵ですが題材がインド的なので独特の味わいがあります。 ギャラリーには小暮満寿夫さんの新刊「アチャールくんとなかのわるいたまごたち」(虹色社)がありました。 これが本当に面白い。小暮ワールドが広がっています。 これまで小暮さんは「インドのアチャールくん」(情報センター出版局)、「インドの教え」(KKベストセラーズ)など多数の本を著作した他、イラストレーターとしても多くの本を著しています。
ちなみに私は3歳の頃(2000年)、祖母と父に連れられて小暮さんの個展に行きました。 写真は残っているのですが、私は小さかったので覚えていません。その時の話をすると、小暮さんは覚えていて「大きくなったな」と笑っていました。 あれから19年。時のたつのは早いものですね。

写真:http://masuo-san.com/?p=29939


ルーベンス展 -バロックの誕生-
[2018/10/22]

2018年10月16日~1月20日
国立西洋美術館

東大4年生のU君と西洋美術館で開催されているルーベンス展を見に行きました。ルーベンスは17世紀バロック美術を代表するフランドルの画家です。 展覧会では彼が影響を受けた古代ローマ彫刻やルネサンス期の作品も展示してあり、展覧会を見るとルネサンスからバロックへ移り変わる時代の様子がよくわかります。 17世紀には力を増した王侯貴族や商人が画家のパトロンになって権威や富を示すため、肖像画や劇的な絵画が生まれた。 ルーベンスは工房を持ち、弟子に絵の大部分を描かせることで、各地のパトロンからの大量の注文に答えました。 会場には人物や背景は弟子が描いて、ルーベンス本人が描いたのは顔と一部であると書かれていると解説されているものが多数ありました。 弟子が描いたものに一筆加えることで、ルーベンスの作品となる。現代美術家の村上隆もこの方法(工房)を用いていますが、村上の発想は起源はルーベンス時代にあるようです。 17世紀、宗教改革により広がったプロテスタント運動はやがて資本主義につながります。 ルーベンスの絵を見ていると近代資本主義が訪れる予兆が描かれていることを感じました。

写真:http://www.nmwa.go.jp/jp/exhibitions/2018rubens.html


井戸尻考古館と尖石縄文考古館の縄文土器、土偶
[2018/10/15]

今年の東京国立博物館で「縄文展」が開催されました。今やジューモンはフランス人にも大人気。世界的に縄文文化の人気は高まっています。 8日、小諸映画祭に行ったついでに小渕沢の井戸尻考古館、茅野の尖石縄文考古館に行きました。 両館とも長野県を代表する縄文土器、土偶を展示している代表的な考古館です。 井戸尻考古館では藤内遺跡や坂上遺跡などから出土した重要文化財の土器、土偶を観ました。 一度にこれだけの縄文遺物が見られるのは圧巻です。中でも藤内遺跡から出土した神像筒形土器の造形は凄いです。 この作品は東博でも観たのですが、地元の博物館で見ると一層、迫力があります。
尖石縄文考古館でもたくさんの土器、土偶を観ましたが、代表作の「縄文のビーナス」と「仮面の女神」がフランスの展覧会に貸し出し中で見ることができなかったのが残念でした。 地元で見たかったのですが、東博で見たから、まあ良いか。それにしても尖石遺跡の周辺の景色は綺麗。これだと縄文人もここに住みたくなりますよね。


諏訪大社上社に行った時、大社の宮司を務めてきた神長守屋家の資料館に行きました。ここには諏訪大社前宮で行われる「御頭際」の展示がしてあります。 鹿やイノシシの首などを神に祀る祭祀ですが、現代人から見ると少々、残酷に映るかもしれません。 資料館の解説を読むと、諏訪の祭祀のことが良く理解できます。

9日に李寶那さんの「うつわ展」(銀座のSPACE TGC ギャラリー)に見に行きました。 寶那さんのお父さんは現代美術家・李禹煥。陶芸作品はお父さんの絵に少し似ている色調です。 一昨年も個展を観たのですが、ギャラリーが青山から銀座に変わったので感じがちょっと違う。 青山で見るとモダンな器が、銀座だと美術品に見えます。 オープニングパーティで寶那さんが用意した料理や持ち込みのワインを飲んだのですが、これが美味しい。 美しい作品に美味しい料理。楽しいですね。

写真:https://www.nagano-museum.com/info/detail.php?fno=136
http://ohya.hatenablog.com/entry/2014/03/20/141646
http://blog-imgs-36.fc2.com/k/o/m/komaki0929/100506_1.jpg
http://d.hatena.ne.jp/takeshihara/20110110/p1


霜田誠二パフォーマンス、小山敬三美術館・アトリエ
[2018/10/08]

3日(水)に西荻の「驢馬とオレンジ」で開催された霜田誠二パフォーマンスに行きました。イベントは今回で4回目。 最初、今回のゲストはアート千代田3331の吉倉千寿さんと決まっていましたが、遊工房アートスペースにレジデンス中のトンガのイテ(カラソライテ・ウヒラ)さんと霜田さんのイギリス人の友人スパイク・マクラリティさんが急遽、ゲストに決定。 いつにもまして賑やかなイベントとなりました。吉倉さんのパフォーマンスはプロジェクターと小物を使った色鮮やかなパフォーマンス。 女性らしいグッズ使用感が出ています。反対にトンガのイテさんは紐を使ったシンプルなパフォーマンス。シンプルなだけに感動がジワリときます。 スパイクさんのパフォーマンスはイギリス人らしい皮肉めいたユーモラスなパフォーマンスでした。パフォーマンスというより演劇に近い感じ。 ちなみにトンガのカラソライテ・ウヒラさんは遊工房アートスペースで11月3日(土)から「時間を無駄にする」という展覧会を開催します。 秋の散歩がてら、イテさんの個展に足を運ばれてはいかがでしょう。きっと楽しいですよ。

7日(日)、小諸映画祭に行ったついでに懐古園内にある「小山敬三美術館」に行きました。 小山敬三は小諸の豪商の家出身で慶應大学の先輩です。大学を中退してフランスに渡り、絵の勉強をして帰国、日本で活躍、1975年に文化勲章を受章しています。 アトリエは茅ヶ崎市にあった小山のアトリエを小諸に移築した建物。フランス帰りの小山らしい洒落たアトリエです。 先日、都美館で「藤田嗣治展」を観たのですが、藤田も小山も名家出身でフランス歴あり。 藤田も小山も上品な作品を製作していますが、芸術をするにも環境が大切であることを改めて感じました。画家の一生を辿る展覧会、展示は面白いですね。





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