美術・音楽 2018年4月

「池田龍雄展」
[2018/04/29]

2018年4月26日~6月17日
練馬美区立術館

練馬区立美術館で開催されている「池田龍雄展」に行きました。池田龍雄(1928年~、佐賀県生)は、戦後、岡本太郎や花田清輝らとともに、アバンギャルド芸術を追求した洋画家です。 初期の作品は政治や社会に強く影響された作品を描いていましたが、1960年代になると、政治的主題を離れ宇宙や時間など物理学的なテーマへ移り、「百仮面」、「楕円空間」など風刺や諧謔を交えたペン画のシリーズを制作します。
展覧会には池田の代表作が展示されていますが、それを見ると戦後、流行した人間社会の不条理や内面の不気味さが感じられます。 「ゲゲゲの鬼太郎」を劇画にしたような絵で、どちらかというと濃厚な表現はライトな感性を好む現代人とは合わないような気もします。 一体、人間は彼が描くような不気味な存在なのでしょうか。 それでも自分のスタイルに固執して作品を描く、芸術家の執念を感じることのできる展覧会でした。


連続記録が途切れる
[2018/04/22]

先週は忙しかったので、美術館に行く余裕がありませんでした。
学校が始まると、授業やゼミ、勉強の時間が足りなくなるので、美術館巡りは当分、お預けになりそうです。 変な話ですが、2017年8月から連続36週、美術館に行っているのですから、それが途切れると「そうか、自分はこんなに美術館巡りをしていたのだ」ということに気づきます。 連続記録が途切れたのは惜しい。
悔しいので、今週は写真もなく、余白ということで美術・音楽のブログを飾りたいと思います。


プラド美術館展
[2018/04/15]

2018年2月24日~5月27日
国立西洋美術館

土曜日、東京西洋美術館で開催されている「プラド美術館展(2月24日~5月27日)」に友人のUくんを誘って行きました。 プラド美術館はマドリードにあるスペインを代表する美術館で、スペインの王室コレクションなどの傑作を所蔵しています。 日本で「プラド美術館展」が開催されるのは5回目。展示会場はテーマごとに分かれており、メニッポスやヘラクレイトス、ヒエロニムスなどの哲学者、ギリシャ神話の神々、古代建築の廃墟のある風景、静物画などジャンルごとに17世紀初頭の絵画コレクションが展示されていました。 展覧会を見ると17世紀初頭のスペインでは16世紀イタリアルネサンスの影響を受けて、古代ギリシャの哲学や建築、光学への関心が高かったことが分かります。 ブリューゲルは「視覚と嗅覚」で、窓から差し込む光や鏡に映る人物を巧みに描いています。 グレコ、ルーベンス、ムリーリョなどの有名な絵画作品もありますが、今回の展覧会の目玉は何といってもベラスケスの大作7点の展示。 特に「バルタサール・カルロス騎馬像(1635年)」の来日に注目が集まっていました。
ヨーロッパで近世絵画を見慣れた私にとって展覧会場での鑑賞は楽しかったのですが、このジャンルの絵画に不慣れなU君は少々、疲労気味。 特別な絵画ファンでなければ、鑑賞するのに体力がいる展覧会でした。こうなると美術鑑賞も、身体と頭を一度に使うハードなスポーツですね。

写真:https://4.bp.blogspot.com/-v4kOFp-5TL8/WjUqni6FY5I/AAAAAAAAbCA/oaCNbUx4ago2MkEgrr3xsghYT8ZBLlvKgCLcBGAs/s1600/CCI20171216_0039.jpg


アド・ミュージアム「消費者が選んだ広告コンクール展」
[2018/04/08]

2018年3月8日~4月7日
アド・ミュージアム

アド・ミュージアムで、「消費者が選んだ広告コンクール」展を見ました。 この展覧会は約130人の一般消費者が「わかりやすさ」、「親しみやすさ」、「オリジナリティ」などを 基準に選んだ秀作が展示されています。 展展示広告の中に、キンチョーの「ゴキブリ折り紙」などもあるユニークな展覧会ですが、ノミネート作品は家族や親子、人間同士の絆、友情をテーマにしている作品が多く、現代は「家族」、「人間関係」、「コミュニケーション」を求める時代であることが分かります。 スマートフォン、インターネットの普及で情報伝達が容易になる一方、家族や友人、同僚とのコミュニケーションが希薄化しているように感じます。 良い人間を関係を築くには言葉づかいや息づかい、抑揚、表情など、文字ではない部分の表現が大切だと思います。 マニュアルや概念だけでは人間関係は築けない。今回の展覧会を見ていて人間関係の大切さを改めて認識しました。 広告は時代を映す鏡、奥が深いですね。


「レアンドロ・エルリッヒ展」、「Buzoku50」
[2018/04/01]

2017年11月18日~4月1日
森美術館

六本木の森美術館で開催されている「レアンドロ・エルリッヒ展」(~4月1日)に行きました。 エルリッヒ・フロムはアルゼンチン出身の作家、日本では金沢21世紀美術館に設置された作品「スイミングプール」が有名です。 展覧会には「反射する港」、「試着室」、「美容院」など、視覚の錯覚を利用した作品が展示されています。 体験型の展示でインスタレーションの中に入って錯覚を体験すると、あるはずのないところにものがあったり、位置関係や距離感がずれていたりして不思議な感じがします。 以前行った荒川修作の天命反転地の空間は、同じ体験型の作品でも視覚や聴覚、触覚、平衡感覚など全身を使った体感型の作品ですが、 レアンドロ・エルリッヒ展では視覚的なズレに焦点が置かれており、身体性よりも感覚的な感じがしました。 シュールレアリスム作品の中にいるようで面白かったです。
ちなみに「部屋 監視Ⅰ」はミシェル・フーコーの「監獄の誕生」(監視カメラで一つの部屋を様々な角度から映した作品)、「眺め」という作品はジャク・タティのプレイタイム(アパートのシーン)のような作品でした。

2018年3月31日
国分寺市 本多公民館

「Buzoku50」は、1968年に創設されたヒッピー集団「部族」の誕生50周年を祝うイベント、同時に「部族」を代表する思想家でもあった故さかきななおを追悼するイベントでした。 会場は国分寺市にある本多公民館、開演時間は14時から19時までという長丁場。 イベントは「部族」を代表する詩人・長沢哲夫(ナーガ)さんたちの「ナナオサカキポテトイーリーディング」、故山田塊也(「アイ・アム・ヒッピー」の著者)の娘で津軽三味線奏者の蝦名宇摩の演奏など、老若男女が多数、出演して朗読、歌唱、ダンスなどを行う盛りだくさんの内容です。 会場には1970年頃、ヒッピーをしていた個性の強そうな「団塊の世代」の人たちがいっぱい集まっていました。出演者がさかきななおについて一言ずつコメントするのですが、没後10年経っても、このように人が追悼してくれるのだから、ヒッピーに仲間意識があることを感じます。 人間は孤独では生きていけない社会的な存在。 「孤高の人」と考えられがちな、さかきには大勢の仲間がいるのですね。 そう考えると、現代社会の問題が「孤立」であることを再認識させます。 最後は内田ボブさんの「ヤポネシアフリーウェイ」で、皆が踊りまくっていました。 「大人こどものお遊戯会」というか、有機野菜、天然素材のような手作り感のあるイベントで面白かったですね。

「アイ・アム・ヒッピー」の著者 山田塊也のHPはここをクリック

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