ギュスターブ・モロー美術館
5日(金)、ギュスターブ・モロー美術館、6日(土)にオルセー美術館、オランジェリー美術館、7日(日)にピカソ美術館、ポンピドゥーセンター(国立近代美術館)を廻りました。
3日間で大量の美術作品を見たのですが、さすが芸術の都パリ。作品の質の良さに圧倒されます。
ロンドンでも大量の作品を見ましたが、フランスとイギリスでは美意識が大きく違うことを感じます。国家を上げて文化政策をするフランスは、やはり文化大国。
ギュスターブ・モロー美術館はホームステイ先から5分の距離にある美術館にあります。近所にこのような美術館があるので便利ですね。
モロー美術館では、フランスの象徴主義とイギリスのラファエロ前派の違いについて考察しました。
セザンヌやルノアールのアトリエと違ってモローのアトリエはたくさんの自作で飾られている。
さながら象徴派の教会内にいるような気分になります。
6日、7日、オルセー、オランジェリー、近代美術館を廻ったのですが、フランスの近・現代美術の概要に触れることができました。
フランス美術はアングル、ドラクロアなどのロマン主義から始まり、モネやセザンヌ、ルノアールの印象派、ゴッホやゴーギャンのような後期印象派、キュビズムとフォーズム、コンテンポラリー、戦後の現代美術を展開します。
10年単位で作風の変遷を観察すると、時代のことがよく理解できます。
ところで、イギリスでは美術館、博物館は無料ですが、教会は有料です。フランスは、教会はただですが美術館、博物館は有料。
イギリスの美術館、博物館のコレクションは海外の領土から集めてきた収集品や貴族のコレクションなどで、それがイギリス王室の象徴のようなもの。
イギリスの美術館、博物館は公に開かれていて、民衆はそれを無償で享受でき、教会は権威、あるいは(政治的に)崇拝の対象にはならないので有料。
逆にフランスはカトリックの国なので、美術館は有料ですが、教会に行けば誰でも無料で美術(宗教美術)に接することができます。
日本の場合、美術・博物館、寺社も有料ですが、神社は無料なので、日本は神道の国だと考えられます。
国の文化施設の営業様式を考察すると、その国の文化を理解することができるので面白いですね。