美術・音楽 2017年8月

横浜トリエンナーレ2017
[2017/08/27]

「ヨコハマトリエンナーレ2017 島と星座とガラパゴス」
8月4日(金)~11月5日(日)
横浜美術館/横浜赤レンガ倉庫1号館/横浜市開港記念会館 地下 ほか

8月22日に「横浜トリエンナーレ2017」に行きました。横浜トリエンナーレは3年に1度、横浜で開催される国際アート・フェスティバル。 今回のトリエンナーレのテーマは「島」、「星座」、「ガラパゴス」、接続や孤立、想像力や創造力、独自性や多様性などを表わすキーワードがちりばめられています。
参加アーチストは国内外から選ばれた約40人。作品は横浜美術館、横浜赤レンガ倉庫1号館、横浜市開港記念会館、みなとみらい駅などに展示されます。

今回のトリエンナーレの全体の印象は「社会学的だな」でした。キューレターが現代美術と社会学の関係を意図して企画した感じが出ていました。 個人的には文化人学的な作品が好きなのですが、私は大学ではアート・べースド・リサーチを専攻しているので楽しめました。 中でも中国人作家の活躍が目立ちます。

現在、日本では毎年、美術展が開かれています(長野県大町市の「北アルプス国際芸術祭」、北海道の「札幌国際芸術祭」、横浜トリエンナーレが大きな国際芸術祭)。 昨年、私は「愛知トリエンナーレ」と「瀬戸内国際芸術祭」を観に行きましたが、自然の中で行われる展覧会と比べると都市で行われる国際芸術祭は今一つ。 近代的なデザインで構成された街では美術作品は一部の装飾のように見えます。 最近の現代美術作品は自然からどんどん遠ざかっているような感じがします。現代美術の全般が観念的になっている感じがします。 それを乗り越えることが現代の問題なのですが……。



写真:http://www.yokohamatriennale.jp/2017/concept/images/visual2017.jpg


「コミュニケーションと孤独」、「荒木経惟 センチメンタルな旅 1970-2017-」
[2017/08/20]

総合開館20周年記念 TOPコレクション
「コミュニケーションと孤独 平成をスクロールする」
7月15日(土)~9月18日(月)
東京都写真美術館

先週は東京都写真美術館で開催されている総合開館20周年記念の「コミュニケーションと孤独 平成をスクロールする」、 「荒木経惟 センチメンタルな旅 1970-2017-」展を見ました。 「コミュニケーションと孤独」展はSNSが拡大した現代社会における肖像権、コミュニケーション、ステレオタイプ、孤立、と人、人と物のかかわり方など平成になって起こった社会現象をテーマにした企画展。 展覧会を見ると、SNSやインターネットの登場が、人間関係や価値観だけでなく、ものの見方、視点にも影響を与えていることが分かりました。


総合開館20周年記念
「荒木経惟 センチメンタルな旅 1971-2017-」
7月25日(火)~9月24日(日)
東京都写真美術館

一方、「荒木経惟 センチメンタルな旅 1970-2017-」は前展とは異なり、荒木経惟の個人的な写真「私写真」、中でも荒木の妻・陽子さんにスポットを当てた展覧会です。 「陽子によって私は写真家」になったと公言しているように荒木にとって妻は重要な存在だったようです。

2つの展覧会を見比べると、個人と社会の関係が浮かび上がってきます。 家族と社会ともいえる。 一見、SNSが普及し、 人とのコミュニケーションが容易になったように見えますが、実はコミュニケーションにリアリティがなくなって、社会的な孤独感も増した、そのようなことを感じさせてくれる展覧会でした。

写真:http://www.museum.or.jp/uploads/imdb/file/event/00088861/00088861.jpg
http://gardenplace.jp/event/art/
http://imaonline.jp/wp-content/uploads/2017/07/news-20170726nobuyoshi-araki_01-1000x652.jpg
https://spice.eplus.jp/images/sWkj1BuHnd4TI5QMIBgwKsmFxusd14R5GUsfBzgXzKnS8IjWOLnmQvZoYtpp7lE9/


ひろしま美術館
[2017/08/13]

「ひろしま美術館」は広島市の中心、平和記念公園の近くにある美術館です。広島銀行がコレクションした絵画をもとに1978年に開館しました。 常設展の中心となるのは、モネやゴッホなどのフランス印象派の作品。地方都市にある美術館の中でも良いコレクション所蔵する美術館の一つです。 私がひろしま美術館を訪れるのは2回目ですが、美術の知識がない時と豊富になった後で見る常設展の印象は大きく異なります。やはり、美術鑑賞には知識や経験が必要。 ロンドンのテート・ブリテンやナショナル・ギャラリーの膨大な作品数と比べると物足りなさも感じますが、地方の美術館では1点1点を丁寧に鑑賞できる利点もある、気持ち良い美術館でした。 観光客のように急いで回るのではなく、ゆっくり鑑賞できるのが地方美術館の良さですね。 それにしてもゴッホが亡くなる2週間前に描いた「ドービニーの庭(1890年)」、良かった。

美術館から帰って、「日曜美術館セザンヌ」を見たのですが、マティスがセザンヌの影響を受けているという逸話が登場したので意外でした。 セザンヌの絵はどちらかというと観念的で、マティスの絵はおしゃれです。どちらも南フランスの光や色彩に魅せられた、南仏に関係の深い画家です。 ゴッホやピカソも同様。南フランスに行ったら、彼らの足跡を訪ねたいと思います。

写真:http://www.hiroshima-museum.jp/collection/eu/van%20gogh.html
http://www.hiroshima-museum.jp/collection/eu/monet.html
http://www.hiroshima-museum.jp/collection/eu/images/matisse_la-france-web.jpg
https://blog-001.west.edge.storage-yahoo.jp/res/blog-d2-43/haru21012000/folder/844303/10/61083010/img_0
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/d/dd/Hiroshima_Museum_of_Art_2013-08B.JPG


広島市現代美術館 原爆の絵
[2017/08/06]

第10回ヒロシマ賞受賞記念 「モナ・ハトゥム」展
7月29日(土)~10月15日(日)
広島市現代美術館

平和記念式典に出席した後、広島市現代美術館に行き「モナ・ハトゥム」展と「2017-Ⅱ コレクション・ハイライト+特集「光の形/光の景」展を見ました。 2つの展覧会を見ると芸術家たちの原爆投下に対する考え方に触れることができます。 芸術には楽しいばかりでなく、人類の問題をテーマにした作品や慰霊の作品も存在するのですね。 ちなみに、フランス人美術家のC・ボルタンスキーのアウシュビッツ関連の作品は広島市現代美術館にも所蔵されています。

家に帰った後、NHKで放映された「原爆の絵は語る」を見ました。番組の中で、たくさんの被爆直後の悲惨な絵が紹介されています。 それを絵というのは難しい。実際に原爆を体験して、絵を描いた人はどのような気持ちでそれを描いたのでしょう。 平和の中で生活していると、原爆直後のような世界が本当にあったのかと疑いたくなりますが、それは確実に存在する。 日本人はそのような体験を2度としないとように気をつけなければなりません。絵の持つ力、凄いですね。


写真:https://rr.img.naver.jp/mig?src=http%3A%2F%2Fimgcc.naver.jp%2Fkaze%2Fmission%2FUSER%2F2%2F3%2F217423%2F89%2F500x333x556fef558005cd95b0682cfc.jpg


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