美術・音楽 2016年10月

「ゴッホとゴーギャン展」
[2016/10/30]

2016年10月8日~12月18日
東京都美術館

ゴッホとゴーギャン展に行きました。絵画史の中で、ゴッホとゴーギャンの逸話は有名で、展覧会があるたびにテレビ特番でアルルでの同棲生活と破局の話が放映されます。 今回はその二人の作品を集めた展覧会です。作品は出会う前、パリ時代、アルルでの同棲時代、離別後、タヒチでのゴーギャンの作品(ゴッホの死後)というように時代ごとに区分され展示してありました。
今回、見た作品の中で、私の一番のお気に入りはゴッホの「収穫」です。この作品は1888年にアルルで書かれたもの。 夏の畑の黄色、オレンジと空の水色のコントラストが美しい作品です。 南仏の情景が彼に与えた影響は大きく、オランダ伝道師時代の作品と比べると、南仏にきてから作品が一気に色鮮やかになったのがよくわかります。 彼の作品が人々を引き付けるのは色使いや色の構成が美しいからです。「収穫」も風景を描いたというより、風景にある色を、そのまま描いたといった印象を受けます。
感覚的なゴッホとは対照的にゴーギャンは観念的。同年にアルルで制作されたゴーギャンの「ブドウの収穫、人間の悲惨」ではブドウを摘み取る人が抽象的に描かれています。 画面手前には空想上の人物も描かれています。「ブドウの収穫、人間の悲惨」に限らずゴーギャンの作品は人物なのか風景なのか、現実か空想かあいまいな印象があります。 ゴーギャンの絵はフラット、ゴッホは荒々しい厚塗り、描き方も対照的です。ゴーギャンは晩年、タヒチに移り住み、未開の地の中に現実と空想が入り混じる安住の地を見出しました。 観念的なゴーギャンは感覚を、感覚的なゴッホは観念をそれぞれ求めていた気がします。 ゴッホにとってアルルは色彩観念を喚起させてくれる場所、ゴーギャンにとってはタヒチが感覚を開放させてくれる土地だったのでしょう。

ゴッホの言葉 「モネが風景を描くように、人物を描く。それがすべてだ」
ゴーギャンの言葉 「すべて想像で描くようにするのだ」

写真:http://www.tobikan.jp/media/img/poster/2016_goghandgauguin_b.jpg
http://www.g-g2016.com/img/pic_pt02.jpg
http://www.artmuseum.jpn.org/ra.kurow1.jpg
http://image1.shopserve.jp/worldmasterpieces.jp/pic-labo/limg/6PTPJR.jpg?t=20090128182210
http://www.g-g2016.com/img/pic_pt5_02.jpg


三田祭出品作品制作
[2016/10/23]

今週は三田祭に出品する作品を制作しました。「はっぴーちゃん」シリーズの新しいキャラクター、「ハローくん」です。 ネズミなのか、ゾウなのかよくわからない動物的キャラクター。 からだは緑色、背景は深みを出すために、赤や青、黄色、緑、オレンジなど様々な色で下塗りをし、その表面に色を重ねます。 背景はオレンジ系の黄色に塗りました。緑色とのコントラストが、バナナみたいでおいしそう。 「はっぴーちゃん」と同じようにフラットな感じに描きたかったのですが、絵の具を厚く塗りすぎ、 少しひび割れてしまいました。水が足りなかったようです。 立体感が出てしまいましたが、スーパーボールで鼻を作るので、存在感が出るような気がします。

絵を描くのはなかなか一筋縄に行きませんが、試行錯誤して仕上げていくのは楽しい。後は作品が乾くのを待って、スーパーボールで鼻をつければ完成。
作品は三田祭(10月17日~20日)で発表する予定です。このブログにも載せますので、お楽しみに。


日吉・アトリエ展 出品作品 「出会い」
[2016/10/16]

10月16日に行われたアトリエ展に作品を出品しました。
今回は、石を使ったオブジェ、題名は「出会い」です。作品のキャッチコピーは「石だって、恋をするのです」。 もちろん、石の一つは私。この作品を思いついたきっかけは、出会いです。大学に入って2年目、サークルや学外での友人もでき、徐々に人間関係が広がっています。 描かれた影は、向かい合う存在に対する人間の幻想を表しています。 中央の石のアーチが二つの石を隔てており、ごつごつした石の質感と崩れそうな石のアーチのが、現実を象徴しています。 人間の出会いとは偶然、あるいは意図的に起こる出来事ですが、体験の少ない20歳の私にはまだ人を見る目が養われていないので、時々、人間関係がぎこちなくなることもあります。 それが苦痛になることもあるのですが、時がそれを解決してくれます。

最近、男女の間で恋愛をしない傾向が社会調査によって明らかになってきました。SNSが蔓延したせいか情報が拡散し、情報が簡単に漏れてしまう。 感情よりも干渉が優先される社会では、他者を求めている本人よりも周囲の人たちの幻想が人間関係を破壊しているような感じもします。 孤独を経験したり、1対1の関係を築くことが難しいのでしょうか。作品のように、これからも私は「出会い」を求めていくつもりです。


2016年10月6日~10月11日
プロモ・アルテ

10月6日(木)から10月11日(火)まで渋谷区神宮前にあるプロモ・アルテで「李寶那 陶芸作品展」が行われました。 李さんは世界的に有名な現代美術家・李禹煥の娘さんで、毎年、この時期にプロモ・アルテで個展を開いています。作品は炻器に釉薬を何回も重ねて作った硬質な作品。 中国・宋時代の陶器のような色彩、雰囲気を持っています。 李さんの作品を初めて見るのですが、一般の陶磁器とは違う美しさがあり、そこは美術家のお父さんの影響を受けているのだなと感じました。
私は初日、オープニング・パーティに義塾のパレット倶楽部の先輩Kさんと一緒に参加させていただき、李さんの生徒さんたちと歓談できて楽しい時間を過ごせました。 みなさん、社会人なのですが、面白い方たちで、やっぱり美術に関わっている人は楽しい。
来年も李さんは個展を開くそうなので、機会があれば訪ねてください。

李寶那さんは陶芸教室を開いています。興味のある方はこちらから


日吉・アトリエ展 出品作品制作
[2016/10/02]

10月16日から日吉キャンパスで美術サークルの連合三田会があり、日本各地の大勢のOBが集まります。 パレットクラブでは、連合三田会に合わせて日吉にあるアトリエで毎年「アトリエ展」を開催しています。OB主体の展覧会ですが、現役生も出品します。 私も出品を予定しており、今週は石を使った立体作品を制作しています。
日曜日は一日中、河原で拾った石をコンクリート用の接着剤でくっつけていましたが、なかなか固まらず、ちょっとした拍子に剥がれてしまうので、くっつけるのに時間がかかりました。9日には合氣道の大会があるので、その練習をしながら、空いた時間を制作に充てています。学校が始まると趣味に使える時間が限られるので、両立させるのはなかなか大変です。

河原に落ちていたただの石ころが、作品として形になっていく様は見ていて楽しいのですが、制作中の作品を見て、ふと思います。
いったい私は何を作っているのだろうか? そして、これは何のための活動なのでしょう。自分自身の行為について疑問がわくのは不思議です。
自分の意図とは別に作品は一人歩きをして、時々、私のコントロールを超えてしまう。
ま、いっか。よくわからないけど、なんかいい。
そういう感覚的な作品を、来週には仕上げようと考えています。完成したら、このブログに上げるので、お楽しみに。


上へ戻る   ホーム